「新・復讐の用心棒(78)」

SELLA D ARGENTO(伊)「銀の鞍」、SILVER SADDLE(英)「銀の鞍」、TV/DVD公開題名「新-復讐の用心棒」劇場未公開

カテゴリー(Giuliano Gemma)

監督ルチオ・フルチ、脚本オルネラ・マイチーリ、ルチオ・フルチ、撮影セルジオ・サルバッティ、音楽ビクシオ・テンペラ、出演ジュリアーノ・ジェンマ、ジェフリー・ルイス、アルド・サムブレル、ドナルド・オブライエン、スヴェン・ヴェルサッチ、エットレ・マンニ

日本未公開のジェンマ主演の本格西部劇、コメディ色を排した点で「ジェンマの復讐の用心棒(76)」と一対で数えられるため、このテレビ公開題名がつけられたと思われる。もちろんロバート・ウッズのペコスとは関わりがない。ジェンマが久々にお笑い抜きで取り組んだウエスタンだけにガンプレイを中心にしたアクションシーンが満載。ジェンマもやはりこうしたアクションが肌に合っているのか、流れ者のガンマンを生き生きと演じていた。

14歳で父を殺した相手に報復しその銀の鞍を愛用しているガンマンのロイ・ブラッド(ジュリアーノ・ジェンマ)は、自分の一家を破滅に追いやったバレット一族の一人を暗殺する依頼を引き受ける。ところが暗殺の現場に赴いてみると殺す相手はなんと少年トーマス・バレット・ジュニア(スヴェン・ヴェルサッチ)だった。そのため、ブラッドは逆に相棒のスネーク(ジェフリー・ルイス)と共にジュニアを守る側になってしまう。

バレット一家の者など知ったことではないと距離を置いていたブラッドだったが、愛らしいジュニアを可愛らしく感じるようになっていく。何者かに命を狙われ続けるジュニアを守るうちに誘拐の嫌疑をかけられたブラッドは、いったんジュニアを修道院に預けるが、修道院は、ガリンチャ(アルド・サムブレル)率いるメキシコ山賊に襲撃され、修道士は皆殺し、ジュニアは連れ去られてしまう。

懸命にジュニアの行方を捜すブラッドに賢いジュニアは、山賊の本拠地で凧を揚げ、ブラッドに居場所を知らせる。銃撃戦の末、スネークは死ぬが、山賊を皆殺しにして、無事にジュニアをバレット家に届けるブラッド。しかし、ジュニアをつけ狙う真犯人はジュニアが、相続する財産を狙った叔父のバレット・シニア(エットレ・マンニ)であった。

水を加えたカーバイドを水筒につめて爆弾として使ったり、凧あげに興じてはしゃぐジュニアの姿が伏線になったりと、アイデアが豊富で、なかなかの面白さ。残酷な怪奇映画を量産しだしたルチオ・フルチ監督の作品ながら、ラストでブラッドの後をジュニアがポニーに乗って追いかけるシーンなどジェンママカロニらしいほのぼのとした幕切れだった。