「魔境のガンファイター(85)」

TEX E IL SIGNORE DEGLI ABISSI(伊)「テックスと奈落の支配者」、TEX AND THE LORD OF DEEP(英)「テックスと奈落の支配者」、TV/DVD公開題名「魔境のガンファイター」、劇場未公開

カテゴリー(Giuliano Gemma)

監督ドウッチョ・テッサリ、脚本ジャンフランコ・ルイジ・ボネリ、撮影ピエトロ・モルビデリ、音楽ジャンニ・フェリオ、出演ジュリアーノ・ジェンマ、ウイリアム・バーガー、アルド・サムブレル、フラビオ・ブッチ、カルロ・ムカーリ、イザベル・ラッシノバ、ジョバンニ・ボレリ

マカロニウエスタンがほとんど制作されなくなった1985年に突如、ドウッチョ・テッサリ監督、ジュリアーノ・ジェンマ主演で制作された、不思議な作品。人気コミックスの映画化で、魔境という題名が示す通りアステカの不気味な神殿の雰囲気や、腐った生首、毒薬の作用で腐食していく人体の描写などイタリアンホラーの味付けがなされている。

テキサスレンジャーのテックス・ウイラー(ジュリアーノ・ジェンマ)は、インディアンに武器を密売するメキシコの悪人エル・ドラド(アルド・サムブレル)を上官のキット・カーソン(ウイリアム・バーガー)、相棒のインディアン、タイガー・ジャック(カルロ・ムカーリ)らと協力して追跡していた。ところが、その途中で、人間がミイラ化して死ぬという怪事件に遭遇する。真相は、アステカに伝わる秘密の毒薬を用いて白人撲滅を図るインディアンの大同団結の前触れだったのだ。裏では、エル・ドラドが糸を引いているらしい。

テックスは、インディアンの酋長を説得して、争いを止め、黒幕のエル・ドラドを倒す。ビデオ公開のジャケットもホラーとしての扱いを受けていたが、ホラー的な場面の合間にジェンマが横っ跳びにジャンプしながらのガンプレイを見せるなど、撃ち合い場面も豊富な歴としたマカロニウエスタン。ジェンマもやや老けた印象だが、飛んでくる矢や槍を身軽に躱したり、高所から飛び降りたりする危険なアクションを、従来通り自身で演じていた。手堅い演出のテッサリ監督の下、マカロニ常連の顔ぶれが相変わらず登場して活躍している様は、さしずめマカロニ同窓会といった趣。ただし、ラストで絶体絶命のピンチに陥ったときにたまたま毒蛇が出てきてサムブレルに噛みついて決着するという都合の良すぎる展開にはがっかり。