「トリニティとバンビーノ…今度は俺たちの番だ(94)」

TRINITA & BAMBINO…E ADESSO TOCCA A NOI!(伊)「トリニティとバンビーノ…今度は俺たちの番だ)」、SONS OF TRINITY (英)「トリニティの息子達」日本未公開

カテゴリー(Heath Kizzier)

監督E・Bクルッチャー、脚本マルコ・デュリオ・バルボーニ、撮影ファン・アルモス・アンドリュー、音楽ステファーノ・マイネッティ、出演ヒース・キゼー、キース・ニューバート、イボンヌ・デ・バーク、ロナルド・ニチケ、エドワルド・マクレガー、レナート・ダモール

イタリアでは「風来坊(70)」の人気は根強く、テレンス・ヒルとバッド・スペンサーのコンビものは、イタリア娯楽映画界を席巻し、21世紀になってからも本国でのテレンス・ヒル人気は衰えを知らない。そんな、「風来坊」へのオマージュを込めて1994年というマカロニウエスタンが制作されなくなって久しい時期にオリジナル同様E・Bクルッチャー監督作で生まれた奇跡的な作品が本作。米国のTV俳優二人が、トリニティ&バンビーノ役を演じているが、雰囲気はオリジナルを若返らせたイメージで、元ネタの二人組のスタイルから、癖まで忠実に踏襲している点に好感が持てる。

トリニティには二人の息子がいたが、母親が違う二人は、裕福な家庭に産まれた方が父親の名前通りトリニティ(ヒース・キゼー)と名付けられ、一方売春宿で産まれた男の子はバンビーノ(キース・ニューバート)と名付けられた。成長したトリニティは、彼らを取り上げた医者から、バンビーノという兄がいることを聞き、兄を捜すために旅立つ。

馬泥棒の罪で縛り首になりそうになっていたバンビーノを救い出したトリニティは、保安官(ロナルド・ニチケ)と判事トンプソン(エドワルド・マクレガー)の追跡を振り切ってメキシコの小さな村に逃げ込む。しかし、村人たちは、山賊ラミレス(レナート・ダモール)一味から略奪を繰り返されており、村娘たちの願いに応えるため兄弟は、保安官となって村を守ることとなる。

悪魔の右手と左手が、本作では逆になっており、トリニティは左利きの早撃ち、バンビーノは、銃身を切り落としたショットガンを操るところも面白い。ラストは、兄弟を追ってきた判事たちと山賊一味をぶつける頭脳戦を展開。例によって撃ち合い無しののどかな殴り合いの末、バンビーノの馬泥棒の罪も冤罪であることが証明され、めでたしとなる。気楽に楽しめる娯楽作に仕上がっているが、さすがに、この時期に米国での劇場公開は難しいと判断され、TVムービーとして公開されたようだ。