「貴様と出会えば殺してやる(69)」

SE T’INCONTRO T’AMMAZZO(伊)「貴様と出会ったならば殺してやる」、FINDERS KILLERS(英)「ファインダーキラー」劇場未公開

カテゴリー(Donald O’Brien)

監督ジャンニ・クレア、脚本ファビオ・ピッチョーニ、撮影ジョバンニ・バリアーノ、音楽ステルビオ・チプリアーニ、出演ドナルド・オブライエン、ゴードン・ミッチェル、フェミー・ベニッシュ、マリオ・ブレガ、ディーン・ストラトフォード、マリア・ピア・ジャンカルロ

ご存じ、数ある駄作、凡作が揃うマカロニウエスタンのなかでも、次々とトホホな作品を量産し続けるジャンニ・クレアの監督作品。

兄を殺された男ジャック・フォレスト(ドナルド・オブライエン)が、ならず者デクスター(ディーン・ストラトフォード)と裏で糸を引いていた銀行の頭取パーカー(マリオ・ブレガ)が犯人であることをつきとめ、仇を討つと同時に彼らが不正に手にしていた金を奪う月並みな話。しかも、仇であるはずのデクスターは途中で賞金稼ぎたちのリンチに遭って殺されてしまい、仇討ちとは関係ない方向に話が進む。それにもまして場面は繰り返しや重なりが多く、突然意味不明の画面が登場することから相変わらず他作品の画面の使い回しがされているようだ。

ディーン・ストラトフォードがリンチされるシーンなどは「IL TREDICESINO E SEMPRE GIUDA(71)」「ARRIVA! IL CROW(72)」でも全く同じ場面が使われているのがその典型。そのため、何が起こっているかが大変つかみにくい。タイトルもやたらに長く感じるがここでも同じ画面が2度繰り返されている。作品を見ながら、その場面が本当にその作品のオリジナルか疑いたくなるのがクレア作品だ。

しかしながら、全体の流れから見て、他のクレア作品に使用されている使いまわし画面の多くは本作品がオリジナルかもしれない。ジャックの周囲に出没し、復讐を妨害するかと思えば、時には手を貸す謎の賞金稼ぎクリス(ゴードン・ミッチェル)が登場するが、最後に彼はジャックの弟であることが判明する。兄の仇討を図る二人は最初から手を組んで、パーカーの隙を狙っていたというオチであった。行き当たりばったりの展開という気がしないでもないが。クレア作品としてはまだ見られる方だ。ごつい凶悪犯面のゴードン・ミッチェルとドナルド・オブライエンが兄弟役という設定にも笑ってしまう。そういえば二人は容貌が似ていなくもないような気がする。