「赤い鷹の夜(78)」

LA NOTTE ROSSA DEL FALCO(伊)「赤い鷹の夜」、THE CRIMSON NIGHT OF THE HAWK(英)「赤い鷹の夜」劇場未公開

カテゴリー(Chet Bakon)

監督ホワン・ボッシュ、脚本ホワン・ボッシュ、アルベルト・デ・ステファニス、撮影ジノ・サンティーニ、音楽フランコ・ジュリアン、出演チャット・ベーコン、ロベルト・カマルディエル、ダン・マーチン、ディアナ・ロリス、アントニオ・モリノ・ロホ

ダシール・ハメットのハードボイルド小説で「Red Harvest(血の収穫)」のストーリーを忠実に再現した脚本により、ジヤンニ・ガルゴを主演に迎えて制作される予定だった作品。結局、フランク・クレイマー監督、ガルゴ主演、という構想は破綻し、ホワン・ボッシュ監督、マカロニガンマンの精悍な印象とは程遠い、ただのおじさんという雰囲気のチャット・ベーコン主演という、大変小規模でファンの期待を裏切るレベルの作品になってしまった。

悪徳保安官ヌーナン(ロベルト・カマルディエル)と、賭博場を仕切るボスのセイラー(ダン・マーチン)に牛耳られ、無法の町と化していたパーソンビルの町を立て直すため、ドン・ウイルソン(アラン・コリンズ)の依頼を受けて探偵社から腕利きのマックス・ギルバート(チャット・ベーコン)が派遣される。しかし、マックスが町に到着したとき、すでに依頼者のウイルソンは殺されていた。マックスは、町の売れっ子娼婦ダイナ(ディアナ・ロリス)の力を借りながら、町の悪を一掃する、という物語。

対立する二つの集団を同士討ちさせて町の平和を取り戻すという「Red Harvest」の設定は、黒澤明の「用心棒(61)」そして、セルジオ・レオーネの「荒野の用心棒(64)」の原案となった優れた脚本だっただけに、最初の案が没になったのは残念だった。ただし、音楽だけは、澄み切った印象の大変流麗な曲だ。