「直径38のフライパン(76)」

E ALLA FINE LO CHIAMARONO JERUSALEM L’IMPLACABILE O PADLECALA CALIBRO 38(伊)「エルサレムという名の恐れを知らぬ男と直径38のフライパンが全てにかたをつける」、PANHANDLE CALIBLE.38(英)「直径38のフライパン」劇場未公開

カテゴリー(Scott Holden)

監督トニー・セッチ、脚本マリオ・アメンドーラ、トニー・ドリー、マッシモ・フランシオサ、撮影ジョルジョ・レギス、音楽フランコ・ミカリジイ、出演スコット・ホールデン、キーナン・ウイン、アルベルト・デラクア、ミンモ・パルメラ、レモ・キャピターニ、フィリップ・ルロア

原題を「38口径」と訳すと、銃口を意味した西部劇らしい題名になるのだが、これは、なんと主人公が得意の武器として使うフライパン(?)の直径の意味で用いられている。

アウトローとしての悪名高い人生を送ってきたビリー・ブロンソン(キーナン・ウイン)は、保安官から秘密裏にブリスコット将軍(フィリップ・ルロア)の砦に黄金を運ぶ仕事を依頼される。息子と二人でこの大仕事をやってのけるとビリーは宣言する。彼は生き別れていた息子と10数年ぶりの対面を果たすことになっていたのだ。自分の息子ならさぞたくましいならず者に成長していることだろうと期待していると、彼の目の前に立った若者は都会育ちの品の良いおぼっちゃまであった。失望したビリーだったが、この息子ジェシー・ブロンソン(スコット・ホールデン)はひ弱な見かけとは裏腹に、頭脳も腕前も抜群であった。「俺の息子だ」と誇らしげにジェシーを見つめるビリー。金塊を運ぶ親子二人の旅が始まった。

この情報を聞き込んで横取りを狙うサドっ気のある謎の女コニー・ブリスコット(デリア・ボッカード)と彼女にたらし込まれた人の好い怪力男ボボ・バイソン(ジョルジュ・トリスチィーニ)を仲間に加えた一行の行く手を遮るのは、山賊トルネード(レモ・キャピターニ)の一味やインディアンのブラックイーグル(ジョージ・ホワイト)たちだ。彼らの襲撃をかわしながらやっと目的の砦に到着したもののすでに軍は退却してもぬけの殻であった。その隙をついてコニーが金の箱を奪って逃走する。しかし、箱の中身はただの石ころだった。ブロンソンたちは囮にすぎなかったのだ。

ラストはそれまでの登場人物のほとんどが登場して金を巡っての大乱戦。結局、ブリスコット将軍の娘であることが明らかになったコニーが、金塊を手に入れることになる。ウイリアム・ホールデンの息子スコット・ホールデンが主演したことで話題になったが、この役柄はぽちゃっとしたおぼっちゃまという雰囲気のスコットの個性そのまま。全編を通して撃ち合いもほとんどなく、不必要な殴り合いシーンばかりで構成されたB級コメディのレベルで止まっている。