「お尋ね者ジョニー・テキサス(71)」

WANTED JOHNNY TEXAS(伊)「お尋ね者ジョニー・テキサス」、 JOHNNY TEXAS(英)「ジョニー・テキサス」劇場未公開

カテゴリー(James Newman)

監督エルミニオ・サルビ、脚本エルミニオ・サルビ、撮影ジョバンニ・バリアーノ、音楽マルチェロ・ギガンテ、出演ジェームス・ニューマン、ハワード・ロス、フェルナンド・サンチョ、モニカ・ブルッガー、ダンテ・マギオ、イサルコ・ラビオリ

これは、大変奇妙な作品である。女性ボーカルのスキャットによるこれまでにないタイプのテーマ曲に乗って主人公が登場するシーンから観る者を不思議な世界に引き込んでいく。相手が銃を撃っているのもお構いなしで、そちらに向かって無防備で突っ込んでいったり、無抵抗の相手を並べておいて恋人を殺された腹いせのために主人公が、射殺したりするなど、無意味でとんでもないシーンが連続する。3流の作品ならば、適当に作られるため、そんな矛盾した画面もさほど気にならないのだが、この作品はそんなでたらめなシーンを意図的に作っているふしがある。

お尋ね者のジョニー・テキサス(ジェームス・ニューマン)は、処刑寸前に実力者のスチュワート大佐(なんと金髪のフェルナンド・サンチョ)から助け出された。スチュワートの狙いは、西部への開拓者が通過しなければならない峡谷に居座っている狂気の悪党オコーナー(ハワード・ロス)の一味を壊滅させて一味の根城を爆破することにあった。オコーナーは、ジョニーの昔からの仲間でもあったのだ。オコーナーの根城に潜入したジョニーは、そこでかつての恋人ロジータ(ロザルバ・ネリ)と再会するのだが、ある夜ロジータは、砦の中で何者かに襲われ殺害されてしまう。恋人を失い傷心のジョニーを癒してくれたのは、砦の踊り子ルチア(モニカ・ブルッガー)であった。ルチアはスチュワート大佐の放った女スパイで、彼女と組んで、依頼をやり遂げようとするジョニーは、最後にロジータを殺した真犯人が、オコーナーであることをつきとめる。

とにかくゲームのように人がばたばたと殺される撃ち合いの連続。赤いシャツに騎兵隊のズボンという奇妙な制服に身を包んだ、オコーナーの手下たちは、あたかもショッカーの戦闘員のごとく、殺られても、殺られても次々と湧いて出てくる。マカロニの雰囲気からみるとベストテンにも挙げられるだろうが、画面の意味や物語の流れなど無視した展開はワーストにも挙げられよう。

「虐殺砦の群盗(67)」では、開幕であっさりロバート・ウッズから殺されたウイリー・コロンビーニが、ジェームス・ニューマンの異名で主人公のジョニー・テキサスを演じる。他作品ではちょい役の彼だが、こうして主演を演じると若き日のクリント・イーストウッドに似た雰囲気でなかなかの好演。敵役のハワード・ロスも筋骨隆々の体格を生かして良い味を出している。