「荒野の落日・ガンマン非情(66)」

PER MILLE DOLLARI AL GIORNI(伊)「1日につき1000ドルのために」、FOR ONE THOUSAND DOLLARS PER DAY(英)「1日につき1000ドルのために」劇場未公開、TV公開題名「荒野の落日・ガンマン非情」

カテゴリー(Zachary Hatcher)

監督シルビオ・アマディオ、脚本シルビオ・アマディオ、ティト・カルピ、ルチアーノ・グレゴレッティ、撮影マリオ・パチェコ、音楽ジーノ・ペグリ、出演ザカリー・ハッチャー、ディック・パルマー、ホセ・カルボ、ルーベン・ロホ、ミルコ・エリス、マヌエル・ギリ

テレビ公開されたB級作と呼ばれる作品の中では比較的面白く見られた一本。殺された家族の復讐のために、伝説のガンマン、カランザ(ホセ・カルボ)に弟子入りした農夫の若者ハッド(ザカリー・ハッチャー)は、そこで拳銃の腕を磨く。一流のガンマンに成長したハッドは、黒ずくめに二丁拳銃という殺し屋スタイルとなり、宿敵であるクラーク兄弟へ接近する。その腕前を彼らの前で披露して1日1000ドルという高給で、用心棒として雇われることになったハッドは復讐の機会を狙う。しかし、ハッドのかつての親友であったベンソン保安官(ディック・パルマー)は我を忘れて暴走するハッドを危惧し、復讐をあきらめさせようとするのだった。

カランザに弟子入りしたハッドが訓練を重ねる冒頭のシーンは、「怒りの荒野(67)」などの師弟ものでもあまり見られなかった細かな訓練の様子が描かれていたのがうれしい。「ガンマンの掌は、女性のようになめらかでしなやかでなくてはならない、お前のごつごつした掌はくわを持つ農民のものだ。」などという台詞も気が利いている。クラーク兄弟の用心棒として一味に潜り込みながら、彼らの棺桶を準備したり、葬式の泣き女を派遣したりしながら、彼らを精神的に追い詰め、敵を一人ずつ倒していく。

しかし、復讐を恐れた兄弟の長男ジェイソン(ルーベン・ロホ)は保安官に自らの罪を告白して裁判を受けることを希望する。その結果、悪徳判事(トム・フェルギー)の手によってジェイソンが無罪になったことを目の当たりにし、法の裁きに失望したハッドは、何発も銃弾を食らいながらも気力を振り絞って止めの一弾を放つ。このラストの対決は迫力十分。しかし、全体としては突然何の前触れもなく都合の良いインディアンの襲撃シーンが挿入されるなど、つじつまの合わない展開も多く、どうしてもB・Cレベルの出来から抜け出すにはいたらなかった。なお、最後にハッドが死ぬバージョンと、仇討ちを果たしてめでたしという二つのバージョンが存在する。