「真昼の一匹狼(66)」

UCCIDI O MUORI(伊)「殺るか殺られるか」、KILL OR BE KILLED(英)「殺るか殺られるか」劇場公開作品

カテゴリー(Robert Mark)

監督アメリゴ・アントン(トニーノ・ボチア)、脚本マリオ・アメンドーラ、撮影アルド・ジョルダーニ、音楽カルロ・リスティケリ、出演ロバート・マーク、ゴードン・ミッチェル、エリナ・デ・ウイット、ファブリツィオ・モロニ、アルバート・ファーレイ、フリオ・メニコーリ、アンドレア・ボシック

日本劇場公開されただけに、ストーリーの組み立ては比較的しっかりしており、カルロ・リスティケリの音楽も、彼にしてはまずまずというところ。ただ、これというセールスポイントがなく、可もなく不可もなく、という出来栄えで終わっている。

祖母や幼い従弟と土地を守っている娘リサ・ドラモント(エリナ・デ・ウイット)の牧場にバイオリン弾きの流れ者ジェリー(ロバート・マーク)が現れる。ドラモント家の牧場を狙う町のボス、グリフィス一家の家長ジョナサン(フリオ・メニコーリ)は、次男のスポットをジェリーに殺されたことから復讐のために殺し屋バルチモア・ジョー(ゴードン・ミッチェル)を雇い、ジェリーの命を狙う。一方、リサを我がものにしようと狙う長男チェスター(アルバート・ファーレイ)も執拗にリサ達にいやがらせを仕掛けてくるが、バイオリンを拳銃に持ち替えたジェリーこと、お尋ね者リンゴは、グリフィス一味を一掃する。

ストーリー展開はシェーンのパターンであるが、その中で繰り広げられる撃ち合いの場面は、比較的豊富。ジェリーとチェスターとの最後の対決は弾丸を込めて撃ち合う「荒野の用心棒(64)」型のよく見かける決闘。ここで、チェスターは卑怯な手を使うものの、それをものともせず、ジェリーは手練の早撃ちでチェスターを倒す。笑ってしまうのは殺し屋バルチモア・ジョーの存在。見るからに凶悪そうで独特の個性を持つBマカロニの名悪役ゴードン・ミッチェルがこの作品で演じるキャラクターは、なんとも間が抜けている。ジェリーを殺しに行ったのに、本人と気がつかず案内させるのは手初め。あげくの果ては、主人公があっちを向けといった方向をばか正直に向いた瞬間にやられてしまう。こけにされるために凄んでいたような、何とも微笑ましいキャラクターだ。

評価したいのは、画面の構図。ファブリツィオ・モロニ扮するグリフィスの息子スポットを振り向きざまの抜き撃ちで倒す場面や、酒場で倒れこみながら撃つ場面等、イーストウッドばりのポンチョが翻りマカロニウエスタンらしい絵になる画面を構成していた。他の作品と比べながら同じような場面を何度も確認したり、キャラクターに笑らわされたり、B級マカロニウエスタンらしい楽しみ方ができる作品だ。