「ゴーストタウンの番外地(68)」

DIO NON PAGA, IL SABATO(伊)「神は土曜には報酬を与えない」、KILL THE WICKED(英)「悪党を殺せ」劇場未公開、TV/DVD公開題名「ゴーストタウンの番外地」カテゴリー(Robert Mark)

監督アメリゴ・アントン(トニノ・ボチア)、脚本トニノ・ボチア 、ルーク・アシュレイ、撮影ジュゼッペ・アクイニス、音楽フランチェスコ・ラバニーノ、出演ロバート・マーク、ラリー・ワード、マリア・シルバ、マックス・ディーン、フリオ・メニコーリ、ダニエラ・イグリオッシ

これは、隠れた傑作。マカロニのベスト20にも名を連ねている異色作「MATALO(71)」は、コーストタウンの描写など本作品のホラー的な要素を拡大して、セサール・カナバリ監督が独自の映像でリメイクしたものだ。そのため、本作品の方が物語や人物の関係が把握し易く、ストレートにマカロニの面白さが伝わってくる。登場人物は限られている。

主演はロバート・マークとあるが彼も開幕から、町民を殺して縛り首になりかけたボスを救出したり、手助けしてくれた仲間を殺して報酬をくすねたりと悪の限りをつくす3人組の一人ブランディだ。この3悪党ブラドック(フリオ・メニコーリ)、ブランディ(ロバート・マーク)、ラグラン(マックス・ディーン)にボスの情婦ジュディ(マリア・シルバ)を加えた4人は駅馬車を襲い大金を強奪するが、そのときブランディが撃たれる。彼が助からないと思ったブラドックはブランディを見捨て、置き去りにして立ち去ってしまう。

ゴーストタウンに隠れ、ほとぼりが冷めるまで待つことにした一味だが、やがて、そこに馬車をこわして道に迷った開拓者の妻シェリー(ダニエラ・イグリオッシ)と、彼女と行動を共にすることになった流れ者のベニー(ラリー・ワード)が現れる。一味の下っ端ラグランの憂さ晴らしのために、いいようにいたぶられるベニーだったが、愛馬の助けを借りて反撃を開始。さらには、ジュディと裏で通じていたブランディもブラドックへ復讐するために舞い戻り、三つ巴の黄金争奪戦へと事態は展開していく。

最後には手から順に撃って恨み重なるブラドックをなぶり殺しにするロバート・マークがニヒルな悪の魅力を漂わせて好演。フランチェスコ・ラバニーノの軽快な主題歌とタイトルバックも格好良い、テレビ公開された作品の中でも思いがけない拾いものだ。ただし、本来なら主演のはずのラリー・ワードの出番は僅かで、ファッションも容貌も全く冴えないただのオッサンでしかない。格好良さを追求するマカロニウエスタンとしては、最後には同士討ちで死んでしまうものの黒ずくめで悪の魅力を発散するロバート・マークをタイトル・ロール通り、本作の主演と見なすべきだろう。