「対決ウインチェスター銃(66)」

TRE COLPI DI WINCHESTER DI RINGO(伊)「リンゴのウインチェスターからの3発の銃声」、THREE GRAVES FOR A WINCHESTER(英)「ウインチェスターのための3つの墓標」、劇場未公開、TV公開題名「対決ウインチェスター銃」

カテゴリー(Mickey Hagitay)

監督エルミニオ・サルビ、脚本アンブロージオ・モルテーニ、エルミニオ・サルビ、撮影マリオ・パラペッティ、音楽アルマンド・シンシア、出演ミッキー・ハガティ、ゴードン・ミッチェル、ジョン・ヘストン、マイク・ムーア、ミノ・サムラー、アメディオ・トリリ

テレビ公開されたB級マカロニの代表作のような作品。元ボディビルダーのミッキー・ハガティが、主演した作品はそれで作品のレベルが大体想像できる。そんな彼の主演作品の中でもこの作品は比較的出来の良い方に入るだろう。

拳銃稼業を営んでいるリンゴ・カーソン(ミッキー・ハガティ)とフランク・サンダース(ゴードン・ミッチェル)は、町の有力者ウォルカム(アメディオ・トリリ)から、誘拐された娘ジェーン(ミノ・サムラー)の救出を依頼される。救出に成功したのちリンゴとジェーンは愛し合うようになるが、フランクもジェーンに思いをよせたことから仲間割れ。大喧嘩の揚げ句、リンゴに彼女を譲ったかたちになったフランクは南北戦争に出征して二人の前から姿を消す。

数年後、戦争は終結しリンゴは実家の財産を相続した上ジェーンと結婚して幸せに生活していた。しかし、リンゴの財産を狙う悪徳ボス、ダニエルス(ジョン・ヘストン)の陰謀で、母は殺され、リンゴも火事の煙で一時的に視力を失ってしまう。そんなところへ南北戦争から帰って来たフランクはリンゴへの嫉妬からダニエルス一味の用心棒となってしまう。宿命の対決を迎えようとする両者だが、ダニエルスの卑怯な弾丸に倒れそうになったリンゴをフランクは自らの命を犠牲にして助けるのである。

主人公リンゴの目が火事の煙で見えなくなるという伏線を生かしてストーリーが組み立てられており、小編成の楽団をせいいっぱい活用した音楽もそれなりにマカロニウエスタンの雰囲気を出している。しかし、キャラクターが全く定まらないフランクというキャラクターの不自然さをはじめ、リンゴを庇って死んだフランクはほおっておいて、隠した金のところに真っ先に駆け付ける主人公など、演出の稚拙さは歴然。主演のミッキー・ハガティは、二丁拳銃を操るのだが、撃つたびに腕を前に突き出すぎこちない動作をするため、古い子供向け西部劇の主人公のような安っぽさを感じさせてしまう。また。愛する女性と結婚して保安官になるという設定が何とも米国B級西部劇の雰囲気だ。B級マカロニの限界はせいぜいこの辺りまでだろう。