「荒野のならず者(67)」

LO SCERIFFO CHE NON SPARA(伊)「撃たない保安官」、SHERIFF WON’T SHOOT(英)「撃たない保安官」、TV公開題名「荒野のならず者」

カテゴリー(Mickey Hagitay)

監督ルイス・モンテール、脚本ロベルト・モンテロ、フランコ・ベルーシ、撮影ステルビオ・マッシ、音楽フェリチ・デ・ステファーノ、出演ミッキー・ハガティ、マルコ・マルアーニ、ビンセンテ・カシーノ、ダン・クラーク、サンチョ・ガルシア

本邦でも昭和46年にテレビ公開されているがなんともいただけない駄作。保安官ジム・クラーク(マルコ・マリアーニ)は、犯人逮捕の最中に誤って自らの父親を死なせてしまい、そのときから拳銃を捨て、撃たない保安官として名をはせていた。しかし、彼の弟アラン(ミッキー・ハガティ)は、集団を率いて悪事を繰り返す、ならず者集団のボスになっていた。弟と対立しながらもアランを更生させようとするジムだったが、アランは町民たちと撃ち合い、ついにはかつての恋人から射殺されるラストを迎える物語。

どの情報を見ても主演はミッキー・ハガティと記されているが、題名にある撃たない保安官ジム・クラークを演じるのは、キャストのクレジットでも端役扱いのマルコ・マリアーニである。マルコの風貌はなんとも冴えない下膨れの善人面で、どうみてもマカロニウエスタンの主役のイメージではない。しかも、その彼が、銃を使わない保安官役ということで、主人公の情けなさが強調されるだけに終わってしまっている。

やたらと人を撃ち殺すアランの一味と対決するときも、素手で立ち向かって制してしまうなど、ボスの兄弟という設定であってもあまりに無理がある。挙句には、保安官が銃を使わないために、アラン一味と町民が撃ち合ってジム保安官以外が全滅してしまうという結末はあまりに無茶だ。未公開の傑作「LE DUE FACCE DEL DOLLARO(67)」の監督ルイス・モンテール(ロベルト・モンテロ)の手になる作品ながらその作品の質の落差には驚かされる。唯一評価できるのは、フェリチ・デ・ステファーノの主題曲のみといえる。