「俺の命は高くつく(68)」

VENDO CARA LA PELLE(伊)「俺の命は高くつく」、HANGMAN’S TREE(英)「縛り首の木」劇場未公開

カテゴリー(Mike Marshall)

監督エットレ・フィザロッティ、脚本ジョバンニ・シモネッリ、エットレ・フィザロッティ、撮影ステルビオ・マッシ、音楽エンリコ・チアッキ、マルセロ・マロッチ、出演マイク・マーシャル、ミッシェル・ジラルドン、バレリオ・バルトレスキ、ダン・サボールス、グラント・ララミー、スパルタコ・コンバルシ

ジョージ・スティーブンス監督の名作西部劇「シェーン」の亜流と呼ばれるマカロニは数多いが、本作はなかでも最も「シェーン」を意識して作られた一本。ただし、内容は復讐を主テーマにした正統派マカロニだ。

ラルフ(ダン・サボールス)とドミニク(グラント・ララミー)のマグダレーナ兄弟は、ジョン(フリオ・メニコーリ)の妻と幼い娘を含めた家族を皆殺しにて、金山の所有権を奪う。しかし、ジョンには、ガンマンの息子シェーン(マイク・マーシャル)がいた。家族皆殺し事件を知ったシェーンは復讐のため故郷に帰って来る。長銃身のコルトと投げナイフを武器に家族を殺した犯人たちを次々に血祭りにあげるシェーン。しかし、敵の待ち伏せに会い、シェーンは、足を負傷してしまう。傷ついた彼を救ったのは、若い未亡人ジョルジニア・ベネット(ミッシェル・ジラルドン)と、幼い息子のクリスチャン・ベネット(バレリオ・バルトレスキ)だった。

傷が癒えるまでジョルジニアの元に滞在することなったシェーンは、いつしかジョルジニアと心を通わせるようになり、クリスチャンもシェーンを慕った。一方、手下のベンソン(スパルタコ・コンバルシ)を使って、シェーンの居所を探っていたマグダレーナ兄弟は、シェーンが、ジョルジニアの牧場に匿われていることを掴み、ジョルジニアとクリスチャンを誘拐し、シェーンを古い廃鉱におびき出す。しかし、シェーンは、鉱山にあったダイナマイトとトロッコを利用して意外とあっさりと一味を一掃してしまう。

犬を連れた少年が、酒場の扉の下から対決の様子を見守る場面や、拳銃の腕前を披露する場面など、「シェーン」へのオマージュとみられる場面が多く、ラストも少年の声を背に荒野の彼方へ去っていく。ここまでは「シェーン」そのままだが、本作では、なんと主人公が少年の持っていたハーモニカを返しにジョルジニアとクリスチャン少年の元に舞い戻ってしまうのが驚き。予想を裏切るラストという点では、こういった展開もまた面白い。主演のマイク・マーシャルは、名女優ミッシェル・モルガンの息子。額がやや後退してはいるものの、青く鋭い瞳がフランコ・ネロを彷彿させるマカロニガンマンらしい個性をもっている。