「虐殺に抗う7人の女(66)」

SETTE DONNE PER UNA STRAGE (伊)「虐殺に抗う7人の女」、TALL WOMEN(英)「素晴らしき女たち」劇場未公開

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監督シドニー・ピンク、ジャン・フランコ・パロリーニ、ルドルフ・ツェート・グルーバー、脚本ミノ・ロイ、ジム・ヘングハム、撮影マルチェロ・ガッチ、音楽グレゴリオ・ガルシア・セグア、カルロ・サビーナ、出演アン・バクスター、アドリアーナ・アムベシ、ロッセラ・コモ、マリア・ペルシー、クリスタ・リンダ、グスタボ・ロホ

フランク・クレイマー(ジャン・フランコ・パロリーニ)の手による初期の作品といわれるが、実際の監督は、オーストリアのルドルフ・ツェート・グルーバーのようである。また、クレジットには、アメリカの監督シドニー・ピンクの名前が載ることもあるが、コンプレックスのなす業か、ときとしてマカロニにはこういうことが起こるようである。

ドイツ、スペインとの合作である初期のウエスタンとなると内容は残念ながらインディアンの襲撃が中心の米国製のイミテーションになってしまう。しかし、この作品はインディアンの襲撃からかろうじて逃れた7人の女性たちが、自分たちの力でインディアンの土地を脱出するというサバイバルを描く異色作に仕上がっている。

西部に向かう移民の幌馬車隊が、インディアンの襲撃を受ける。女たちを洞窟に隠して護衛の騎兵隊とキャラバンの男たちは果敢に戦うものの全滅。荒野の真っただ中に女性ばかり7人が取り残されてしまう。自然にリーダーの役割を担うようになった気丈なマリー(アン・バクスター)を先頭に、ドレスをまとった婦人たちが、生きるために自ら獲物を倒して食料を得、高い崖をよじ登りながら遠く離れた騎兵隊の砦を目指して歩き続ける。マッキントッシュ(グスタボ・ロホ)らの捜索隊も派遣されるが、途中でインディアンの返り討ちに遭い、全く頼りにならない。

食料も尽き、窮地に陥った彼女たちは逃げ回るばかりでは生き残ることはできないことを悟り、戦士が不在のインディアンの部落を襲撃するという奇策に打って出る。女子供を人質に取って食料を強奪する勇敢な女性たちだったが。戦いの最中に一人、また一人と命を落とし、結局は、取って返してきたインディアンの戦士達に取り囲まれ絶体絶命。しかし、酋長の妻子に危害を加えなかったことや、命を懸けて女だけで部落を主激するという勇気が、インディアンの共感を呼んで、最後は、インディアンから砦まで送り届けてもらうという結末を迎えることになる。

結局、生き残った女性はわずか3人だけという過酷さであった。ガンマンの格好よさと生き様を描くマカロニウエスタンの本道からは外れるものの、意外性のある結末や、原始的な生命力に溢れた女性たちの活躍はそれなりにマカロニウエスタンの雰囲気に通じる興味深い作品だ。