「左利きのジョニーウエスト(65)」

JOHNNY WEST IL MANCINO(伊)「左利きのジョニー・ウエスト」、LEFT HANDED JOHNNY WEST(英)「左利きのジョニー・ウエスト」劇場未公開

カテゴリー(Dick Palmer)

監督フランク・クレイマー(ジャン・フランコ・パロリーニ)、脚本ジャン・フランコ・パロリーニ、ジョバンニ・シモネッリ、ヘレス・アロサ、ロベルト・デ・ネスレ、撮影フランシスコ・イサレッリ、音楽フランチェスコ・ラバニーノ、出演ディック・パルマー、マイク・アンソニー、ロジャー・デラポルテ、アンドレ・ボレー、ロベルト・カマルディエル、バルタ・バリ

マカロニにはおなじみのマッチョな名脇役ディック・パルマーが主演し、サバタシリーズの名手フランク・クレイマーが監督した初期の快作。

チェロキーインディアンとの混血である左利きのガンマン、ジョニー・ウエストは偶然駅馬車強盗の現場に遭遇する。強盗たちを倒し、馬車で運ばれる札束をせしめたジョニーだったが、主犯格である双子のジェファーソン兄弟(マイク・アンソニー二役)を生かしておいたことが誤算だった。強盗の上前をはねたジョニーが恋人のジョアニータと過ごしているところをジェファーソン兄弟から不意打ちされ、利き腕である左手をつぶされてしまう。 さらに、悪辣な兄弟はジョニーの拳銃を使ってジョアニータとその父親を殺して、罪をジョニーに着せようとする。

さらなる悪事を企む兄弟は鉱山の権利を譲渡する書類偽造の罪を気のいい金鉱堀の3人組マッコイ、トレント、ダスティ(ロジャー・デラポルテ、アンドレ・ボレー、ロベルト・カマルディエル)のせいにするため、喧嘩で留置所に拘留されていた彼らをわざと逃がす。しかし、その留置所には、ジョニーも留置されていた。3人組と一緒に逃亡したジョニーはひとまずチェロキーインディアンの部落に身を隠す。平和なインディアン部落で美しい娘に慕われながらも、復讐に燃えるジョニーは、彼の罪に疑問を感じていた保安官(バルタ・バリ)の協力を得て、ジェファーソン兄弟との決死の戦いに挑む。

“左利き”という題名ながら、序盤で手をつぶされるため、右手にかかえたライフルの流し撃ちや、右手でハンマーをサミングしての片手撃ち、さらには肘でハンマーを叩きながら見せるファニングとバラエチィにとんだガンプレイが披露される。さらには、馬から落ちながら撃つ曲撃ち、帽子に拳銃を仕込んで撃つトリックプレイ、空き瓶に仕込んだダイナマイト殺法、2重底になった棺桶のトリックなど全編を通して見せ場の連続。さすがフランク・クレイマー監督の作品と感心させられる出来だ。

キャストの欄に名前が記載されていないため、女優名がはっきりしないが、ジョニーを慕って彼の後を追おうとするインディアンの娘の可憐さも、本作の魅力の一つ。カルロ・サビーナが作曲し、カティーナ・ラニエリが歌う主題歌はジョニーを慕う彼女の心情を切々と歌い上げる心に沁みるバラードだ。