「荒野の掟(66)」

UNO SCERIFFO TUTTO D’ORO(伊)「一人の保安官のための全ての黄金」、SHERIFF WITH THE GOLD(英)「保安官と黄金」劇場未公開、TV公開題名「荒野の掟」

カテゴリー(Jack Berthier)

監督リチャード・キーン(オズバルド・チビラーニ)、脚本ロベルト・ジャンビッティ、エンゾ・デラクイア、撮影オズバルド・チビラーニ、音楽ノラ・オルランディ、出演ルイ・マクジュリアン、ジャック・ベティール、キャサリン・パーカー、ロベルト・メッシーナ、フォルトナート・アレナ

猟犬と仇名される連邦保安官ジェフ・ランダル(ジャック・ベティール)は、縛り首になる寸前のお尋ね者アリゾナ・ロイ(ルイ・マクジュリアン)を裁判の証人として連行するために救い出す。しかし、この理由は建前で、真の狙いは金の輸送計画の情報をロイに流し、彼を利用して現金を強奪させることだった。命がけの仕事をしながらも安月給に甘んじ、賞金首を捕まえても賞金すらもらえない保安官稼業に愛想が尽きたジェフが、ロイをけしかけて奪った黄金を山分けする狙いなのだ。

強奪計画は成功したかに見えた。ところが、逃走の途中で良い仲となった安宿の女将ジェーン(キャサリン・パーカー)から、ロイは奪った黄金を持ち逃げされてしまう。さらには、山賊バルガス(フォルトナート・アレナ)率いる強盗団が今度は逃げるジェーンの金をかっさらってしまい、ここに三つ巴の黄金争奪戦が展開されることになる。

お尋ね者の上前をはねようとする悪徳保安官が主人公になっているところがマカロニらしいが、結局ラストは保安官ジェフとお尋ね者ロイが手を組んで強盗団から黄金を取り戻す話になる。バルガス一味に追い詰められ危機になったところで、ジェーンが援軍を呼びに行ってめでたしという結末。結局ジェフも最後には素直に自分が張本人であることを白状してしまうところも米国製西部劇の雰囲気だ。それに加えて、主人公二人の個性不足が残念だが、ガンプレイの見せ場はそこそこ豊富。特に開幕でジェフが、その腕前を披露してならず者集団を一人で掃滅する場面は、クライマックスになっても遜色ない良いような見せ場になっている。ノラ・オルランディ作曲の音楽と抜き撃ちの画面を強調したタイトルもマカロニらしくて良い。