「来たぜチャーリー復讐を胸に(65)」

COLORADO CHARLIE(伊)「コロラドチャーリー」、COLORADO CHARLIE(英)「コロラドチャーリー」劇場未公開、TV公開題名「来たぜチャーリー復讐を胸に」

カテゴリー(Jack Berthier)

監督ロベルト・ジョンソン、(ロベルト・マウリ)脚本ニノ・ストレーサ、撮影マルセロ・マイデイ、音楽ギアティーノ・アンジェロ、出演ジャック・ベティール、バーバラ・ハドソン、アンドリュウ・レイ、パオロ・ソルベイ

日本でテレビ放映されたこの題名のあまりのセンスのなさにがっかりさせられたものだが、コロラドチャーリーとは、ワイルド・ビル・ヒコックと因縁のある実在の人物の名前。本作品もワイルド・ビルとコロラドチャーリーの対決を映画化したものといえるだろうが、内容は矛盾だらけで、テレビ公開されたことだけでも不思議な低レベルの作品。

「続・夕陽のガンマン(66)」で金貨を隠した南軍兵と同じ名をもつ保安官のビル・カーソン(ジャック・ベティール)は長年勤めた保安官を助手に譲り、妻のノラ(バーバラ・ハドソン)や息子と一緒に町を出ることを決めていた。ところが、突然銀行を襲ってきた無法者チャーリー一味はかつて保安官に逮捕された恨みがあり、後を継ぐはずだった保安官助手を殺してしまう。責任を感じたビルは町を出ようと勧める妻の願いとの狭間で迷いながらもチャーリー一味を追跡する。メキシコに逃げ込んだチャーリー一味を執拗に追跡するビルはチャーリーの逮捕に成功するが、その途中でチャーリーの息子(アンドリュー・レイ)をやむを得ず射殺してしまう。

ビルへの憎悪をつのらせるチャーリーは、手下たちの手を借りて留置所を脱走。ビルへの復讐を画策する。米西部劇の名作「真昼の決闘」と似たようなシチエーションだが、こちらの方は緊迫感がほとんど伝わってこない。脱走したチャーリー一味がビルの家へ侵入したあとは、ビルを殴りつけただけで、翌日決闘で勝負をつけようと申し出る人の好さ。一方ビルはビルで妻の願いを聞き入れて無抵抗のまま町を出ようとするところを息子からなじられたため、妻のノラがビルに拳銃を渡して、あっという間に一味を皆殺しにしてしまう。この決着のつけ方はあまりにおそまつ。そんなに簡単にけりがつくなら何も悩む必要などないのだ。

結局妻のノラは、夫であるビルの邪魔をしていただけに過ぎず、奥さんから許しを得て悪党皆殺しという珍ホームドラマであった。主演のフランス俳優ジャック・ベティールは本作と「荒野の掟」の2本のマカロニに出演しているが、軍を退役したのちに弁護士の資格を取ったという変わった経歴の持ち主。しかしインテリの雰囲気がにじみ出ていて荒々しいマカロニの世界にはどうにも不釣り合い。マスクにもマカロニヒーローとしての凄みや格好良さが感じられないのも作品をつまらなくしている原因だ。