「許さねえ殺す(68)」

IO NON PERDONO…UCCIDO!(伊)I DONT FORGIVE…I KILL!(英)「許さねえ殺す(68)」劇場未公開

カテゴリー(James Philbrook)

監督ホーキン・ロメロ・マルチェント、脚本ホーキン・ロメロ・マルチェント、ジョバンニ・シモネッリ、ビクター・オークス、撮影フルビオ・テスティ、音楽ピエロ・ピッチオーニ、出演ジェームス・フィルブロック、ノーマ・ベンゲル、サイモン・アンドリュー、ルイス・インドーニ、アンヘル・アランダ

ロミオとジュリエットのパターンにのっとった“禁じられた恋”をテーマにしたマカロニもいくつか存在するが、この作品もその一つ。撃ち合いや、主人公のワイルドなカッコよさを売り物にした作品ではなく、家族同士が憎しみ会うドロドロの愛憎劇が展開される。

南部の学校で医学を納めた若者スチュワート(サイモン・アンドリュー)が父親であるメキシコの富豪ドン・カルロス(ジェームス・フィルブロック)の元に帰省する。一家の歓迎を受けるスチュワートだったが、ドン・カルロスは、若く美しい妻ワンダ(ノーマ・ベンゲル)を娶っていた。やがてスチュワートとワンダは、許されぬ禁断の恋に陥ってしまうのだった。ついに、2人はドン・カルロスの館からの逃走を計るが、狂気に陥ったドン・カルロスから二人とも射殺されるという残酷な結末を迎えてしまう。

マカロニ的な撃ち合いの場面はほとんどないが、病的に自尊心の強い父ドン・カルロスをジェームス・フィルブロックが好演。身内の恨みを晴らすために郎党を率いてならず者の白人をリンチにかける場面は彼の凄みが漂う。自らの誇りを汚すものはたとえ息子であっても容赦しないというドン・カルロスの狂気性が衝撃のラストの伏線となっている。また望まぬ結婚を強いられ、自由を求めて苦悩する積極的な後妻ワンダを演じる「黄金の棺(66)」の女傑ノーマ・ベンゲルの存在感も光っている。