「棺桶が呼んでるぜ/背中を見せると殺られるぜ(68)」

GIURO E LI UCCISE AD UNO A UNO (伊)「彼は、一人ずつ殺すと誓った」、PILUK,THE TIMID ONE(英)「臆病者のピラック」劇場未公開、TV公開題名「棺桶が呼んでるぜ/背中を見せると殺られるぜ」(未確認情報)

カテゴリー(Edmund Purdom)

監督グイド・セラノ、脚本グイド・セラノ、撮影アンジェロ・バイストリッチ、音楽カルロ・サビーナ、出演エドモンド・パーダム、ピーター・ホールデン、ダン・ハリスン、ルイジ・バルピエリ、リビオ・ロレンツォ、ミカエラ・ピグナテリ

この題名でテレビ公開されていたという情報があるが、この作品について記憶している人は少ないのではないだろうか。おそらく、地方のテレビ局での公開のみだったか、あるいは企画だけで放送されじまいだったのではないかと思われる。内容は、殺された家族の復讐もののバリエーション。しかし、いささか凝った趣向がこらされているマカロニだ。

「VENDETTA(76)」が年少の復讐者を描く作品に対して、この作品は年配の復讐者を扱ったもの。小さな町の保安官になろうとしていたトミーが、平気で背中から撃つ卑怯な、ならず者セバスチャン・メイソン(ピーター・ホールデン)一味の手によって殺された。息子のトミーを失った父親のピラック(ルイジ・バルピエリ)は老体にムチ打って、復讐を誓い、拳銃を身に着けるものの、いかんせん老いたピラックにとってならず者一味への復讐は荷が重すぎる。しかし、そこに新しい保安官ロジャー・ブラウン(エドモンド・パーダム)が、やって来る。ブラウン保安官は、ピラックを助けながら、町民と協力して、悪の一味を一掃するという物語。

ハリウッド 出身のエドモンド・パーダムは、見るからに正義の保安官というマスクで、マカロニウエスタンの荒々しい雰囲気が似合わない。途中でピラックの娘、マーガレット(ミカエラ・ピグナテッリ)と結婚する場面を挿入するなど、米国製西部劇の雰囲気そのままだ。そんな中で思いがけない活躍を見せるのは老人のピラック、糸で引き金を引くトリックプレーで敵の手下を倒したり、遠くの敵を狙撃してブラウン保安官を助けたりと、助ける側と助けられる側の逆転現象が見られてしまう。

結局宿敵のセバスチャンもピラックが1対1で倒してしまう。「臆病者」の看板に偽りありだ。ダン・ハリスンが、悪党のセバスチャン・メイスンを演じていると記されている資料もあるが、ハリスンは、殺されたトミーの友人である三人の若者のうちの一人を演じているだけ。音楽担当は、カルロ・サビーナだが、挿入曲すべてを含めて、「リンゴ・キッド(65)」の曲を使いまわしている。