「アリゾナの兄弟(74)」

I FRATELLI DI ARIZONA(伊)「アリゾナの兄弟(74)」、 ARIZONA KID(英)「アリゾナキッド」劇場未公開

カテゴリー(Gordon Mitchell)

監督ルチアーノ・カルロス、脚本リノ・ブロックス、ルチアーノ・カルロス、撮影フェリッペ・サオダラン、音楽レスティエ・ウマーリ、出演チャキート、ゴードン・ミッチェル、マミー・バン・ドーレン、ピエール・ベラスケス、マリエラ・ブランゼル

大変珍しいフィリピンとの合作マカロニウエスタン。東南アジアのコメディアン、チャキート扮するお人よしのフィリピン人アンボウは、叔父を頼って西部に移住してくる。レストランのウエイターとしての仕事を始めたアンボウだったが、町はコヨーテ(ゴードン・ミッチェル)と名乗る、ならず者集団に支配されていた。しかし、アンボウは、たまたま有名なガンマン、アリゾナ・キッドという流れ者に間違えられてしまったことから、町民たちからおだてられ、コヨーテ一味と戦わなければならないはめになる。

ガンファイトのシーンはけっこう多く、結局ラストもアンボウは誰の手も借りず自らの力でコヨーテを倒す。チャキートのキャラクターはオーバーな動きと表情でイタリアコメディの常連フランコ・フランキを思わせる。彼がマカロニに登場した所以もそんなところにあるのだろう。しかし、当時の欧米の映画に登場するアジア人は何とも珍妙で恥ずかしくなるものが多いが、この作品も同様。白人のアジア人への差別観がいくつかの場面に表れている。また、チャキートは現地の言葉をしゃべり、他のキャストは英語をしゃべるなど、製作姿勢もアジア向けか、ヨーロッパ・米国向けか理解に苦しむ点が多い。セクシー女優マミー・バン・ドーレンのお色気シーンが一番の売り物といったところだ。