「夕陽のモヒカン族(65)」

LA VALLE DELLE OMBRE ROSSE(伊)「赤い男(インディアン)たちの谷」、LAST TOMAHAWK(英)「最後のトマホーク」劇場未公開

カテゴリー(Daniel Martin)

監督ハロルド・ラインル、脚本ヨアヒム・バルタ、ホセ・アントニオ・デ・ラ・ローマ、撮影フランク・マルティン、音楽ピーター・トマス、出演ダン・マーティン、アンソニー・ステファン、カリン・ドール、ヨアヒム・フックスベルガー、チャールズ・ラング、アンヘル・アランダ、スタンレイ・ケント

ドイツ製作の「ウイネトー」シリーズの流れを組むインディアンの酋長を主演に置いた作品。監督も「ウイネトー」のハロルド・ラインルであり西ドイツの作品という印象が強い。そのためマカロニウエスタンの範疇に数えないという意見もあるが、イタリアの資本がからみアンソニー・ステファンも出演しているので、ここではマカロニウエスタンとして考えることにする。物語はJ・F・クーパー原作の小説「モヒカン族の最後」を脚色したもの。

対立するミンゴ族のマグア(チャールズ・ラング)の急襲を受け部族を全滅させられたモヒカン族の若き酋長ウガ(ダン・マーティン)は、旧友の白人ストロングハート(アンソニー・ステファン)の力を借りて一族の復讐を誓う。ヘイワード大尉(ヨワヒム・フックスベルガー)の砦に向かう途中の二人の娘を保護したウガとストロングハートは、砦に合流するが、モヒカン族を滅ぼして勢いに乗るマグアは、騎兵隊の砦を包囲し、砦に向かう幌馬車を襲って積んであった大量のダイナマイトを手に入れてしまった。ダイナマイトで砦を攻撃しようとしたミンゴ族。しかし、彼らの企ては、周囲の地形を知り尽くしているウガと、砦を脱出して救援を呼んできたストロングハートの活躍で阻まれた。

砦攻撃に失敗したマグアは、逃走の途中で大尉の娘の一人コーラ(カリン・ドール)を人質に取り、ミンゴ族の部落に逃げ込んでしまう。密にコーラを愛していたウガは単身ミンゴ族の部落に乗り込むのだった。インディアンの掟に従って、槍、トマホーク、ナイフを使った1対1の決闘でついに宿敵マグアを制したウガ。勝利を勝ち取り、愛するコーラの元に向かうウガだったが、卑怯なマグアの背後からの攻撃を受け、モヒカン族最後の勇者は息絶えるのだった。

ストロングハートとウガが協力してマグア達の攻撃を阻止する展開が、アクションを生み出している。しかし、スケールはどうしても小さいうえに西ドイツ製独特の米国西部劇におもねったようなストーリーが鼻についてマカロニの壮絶さは、感じられない。マカロニウエスタンではメキシコ青年などのチョイ役で登場することが多いダン・マーティンがここでは主演としてけっこうインディアンらしい雰囲気を出しているのが面白い程度だ。