「堪忍袋の緒が切れた(74)」

LA PAZIENZA HA UN LIMITE…NOI NO(伊)「堪忍袋の緒が切れた…」、PATIENCE HAS LIMIT,WE DON’T(英)「堪忍袋の緒が切れた…」劇場未公開

カテゴリー(Peter Martell)

監督アルマンド・モランディ、脚本アルマンド・デ・オソーリオ、ファビオ・カルボーニ、アルマンド・モランディ、撮影アレクサンドロ・カリエロ、ミグエル・R・ミラ、音楽ビクシオ&テンペラ、出演ピーター・マーテル、サル・ボージェス、リタ・デ・レルニア、ペペ・ルイス、ラモン・リオ

「風来坊(70)」以来、薄汚い格好をした田舎者が町へ出て来て騒動を巻き起こすというコメディマカロニが大変多くなってきた。そのほとんどが、ギャグも低級、物語もでたらめという安易な作りのものばかり。この作品もその例に漏れないが、デュークを演じたサル・ボージェスのキャラクターがほのぼのした雰囲気を醸し出している点が救いとなっている。

軍から盗んだ金を隠した兵士マクドナルドは、金の隠し場所の地図を妻のイザベル(リタ・デ・レルニア)に託して死ぬ。20年が経ち、イザベルは、二人の息子、怠け者のビル(ピーター・マーテル)と、ガンマンに憧れるデューク(サル・ボージェス)に宝の地図を半分ずつ与え、協力しての宝探しを依頼する。自堕落な毎日を過ごしていた二人だったが、大金が我が物になると知って勇んで宝探しに旅立つ。しかし、彼らの動きは、銀行家から雇われたブラック・スポット(ペペ・ルイス)や、軍のポロック中尉(ラモン・リロ)から、常に監視されていた。

ついに宝の在処を見つけた二人は、上前を撥ねようとするスポットとデュークが決闘で雌雄を決することになるが、空中で飛んで来た弾丸がぶつかりあって両者とも助かるというあまり意味のない決着。掘り出した金は、結局軍に返すことになるが、調査を担当していたポロック中尉と母親イザベルが結婚、さらには彼らの土地から石油が湧きだし、一家は大金持ちになるというあわただしい結末を迎える。

サル・ボージェスのパントマイムを生かした憎めないコメディ演技や「ビルとデュークのバラード」と名付けられた痛快なテーマソングなど長所もあるのだが、全編を通して物語とは関連の無い場面のつなぎ合わせで構成され、ギャグも低調。宝探しがテーマでありながら、アクションより会話や独り言のシーンが多くウエスタンとしての面白さは感じられない。