「生まれる屍(72)」

2019-12-18

CAROGNE SI NASCE(伊)「死体が生まれる」、IF ONE IS BORN A SWINE…KILL HIM (英)「卑怯な奴は、殺せ」劇場未公開

カテゴリー(Glenn Saxson)

監督アル・ブラッドレイ(アルフォンゾ・ブレスチア)、脚本アルド・ラド、撮影ファウスト・ロッシ、音楽カリオラノ・ゴーリ、出演グレン・サクソン、ゴードン・ミッチェル、レナート・バルディーニ、スパルタコ・コンバルシ、ネロ・パッツォフィーニ

農場主と牧場主が熾烈な土地争いに明け暮れる町に地方検事マシュー・グラント(グレン・サクソン)が派遣される。この町では牧畜業者アダムス(ネロ・パッツォフィーニ)が市長(レナート・バルディーニ)や銀行をも操っており、農場主のグループは、銀行からの抵当貸付も打ち切られていた。さらに牧場側は、自分たちの思い通りにならない農民に対して容赦なくリンチを加え たり、殺したりして町を恐怖で支配していた。中でも悲惨なのは農場主フランク(エイバン・マラン)だった。土地争いのいざこざの最中に堪忍袋の緒が切れて牧場主側の牧童を殺してしまった彼は、保安官(スパルタコ・コンバルシ)から逮捕されるものの、牧場主側の策略でわざと脱獄させられ、保安官殺しの罪を着せられた挙句リンチで殺されるという有様だ。

ところが派遣された新任検事グラントは格好こそ紳士だが、銃もろくに使えず、アダムス一味に懐柔されるなど頼りにならない。そこに黒装束に身を包んだ不気味な男モルガン(ゴードン・ミッチェル)が現れた。牧場側の用心棒として雇われたモルガンは、邪魔者のグラントを片付けることを依頼されるのだが、なぜか、牧場主の思うとおりに動こうとはしない。 モルガンは虐げられた農民の敵か味方か、という物語。

グレン・サクソン演じるグラントが実際は臆病者を装って真実の捜査を行う凄腕であったということがラストで明らかにされる。また、ゴードン・ミッチェルの流れ者モルガンもグラントの宿敵かと思わせる描写とは裏腹に実は彼に協力する保安官であった。手を組んだ2人のガンマンは町の悪を一掃する。ラストは農場側と牧場側が集団で派手にバンバン撃ち合い、題名通り死体が量産されていく。その割に決着は殴り合いで付いて、アダムスと市長を逮捕して終わりという典型的なB級マカロニウエスタンだ。