「呪いの谷の男(64)」

L’UOMO DELLA VALLE MALEDETTA(伊)「呪いの谷の男」、MAN OF THE CURSED VALLEY(英)「呪いの谷の男」劇場未公開

カテゴリー(Ty Hardin)

監督オマー・ホプキンス(シーロ・マルセリーニ)、脚本エドワルド・マンザノス・ブロチェロ、撮影アルフレッド・フレイル、音楽マニュエル・パラダ、フランチェスコ・デ・マージ、出演タイ・ハーディン、アイラン・エオリー、ピーター・ラリー、ホセ・ニエト、ジョン・バーサー、ホセ・マルコ、ティト・ガルシア

米国製西部劇の雰囲気をそのまま引き継いた初期の作品。家族の反対を押し切って結婚した白人牧場主の娘グエン(アイラン・エオリー)とインディアンの青年トリト(ピーター・ラリー)は、やはり二人の結婚を疎んじるインディアンから襲われ、互いにはぐれてしまう。逃走する途中、崖から転落して負傷したグエンは、たまたま居合わせたカウボーイのジョニー(タイ・ハーディン)に救われる。迎えに来たトリトと共にグエンは家庭に戻るが、ジョニーは、グエンの父親である昔馴染みのサム・バーネット(ホセ・ニエト)のために、二人でトリトの説得に向かう。

しかし、バーネット牧場で働くことをトリトは頑なに固辞し、ついにグエンはバーネット牧場に連れ戻される。そんな、バーネット牧場が、インディアンの部族から襲撃され、恋敵となったトリトとジョニーは、協力してグエンの救出に向かうことになる。

ラストは、自分の入る余地などないことを感じたジョニーが身を引いて一人去っていく。中盤は、メキシコのライアン神父(ジョン・バーサー)の元にグエンを送り届けようとするジョニーとグエンの旅が中心に描かれており、生き別れになった夫のことをほとんど気に掛ける様子もなく付き従うグエンはあまりに不自然。

三角関係のメロドラマが中心に描かれているため、撃ち合いの場面も少なく、主人公のジョニーはガンベルトさえ身に着けていない。マカロニウエスタンとしての魅力は感じられないが、髭をすっきりと剃り落とした米テレビ西部劇「ブロンコ」の主演俳優タイ・ハーディンは、なかなかに精悍なイメージ。他のマカロニウエスタンでは、白い髭をぼさぼさに伸ばしてあまりに老けた印象しかない彼だが、なぜ本作のような精悍なイメージで他のマカロニに出演しなかったのか不思議だ。