「ジャンゴ対サルタナ(70)」

DJANGO SFIDA SARTANA(伊)「ジャンゴ対サルタナ」、DJANGO CHALLENGES SARTANA(英)「ジャンゴ対サルタナ」劇場未公開

カテゴリー(Tony Kendall)

監督ウイリアム・レッドフォード(パスカーレ・スクエッティエリ)、脚本パスカーレ・スクエッティエリ、撮影エウジェニオ・ベンテボグリオ、音楽ピエロ・ウミリアーニ、出演トニー・ケンドール、ジョージ・アルディソン、ホセ・トレス、リック・ボイド、バーナード・ファーバー、ジョン・アルバー

70年代になって、それまでマカロニに登場したジャンゴ、サルタナ、アレルヤ、トリニティなどの人気キャラクターの名前を借りて“夢の共演”を実現させる作品が多く登場してきた。イタリアのB級映画ではよく見られるパターンだ。この作品では賞金稼ぎの2人ジャンゴとサルタナが、誤解から一度は対決するが、最後には協力して共通の敵を追い詰めていく。

銀行家のシンガー(バーナード・ファーバー)とその姪のマリアが街道で襲われ、シンガーが殺されるという事件が発生する。同じ銀行で働く行員のスティーブ(ジョン・アルバー)が犯人だと疑われ、保安官の制止にもかかわらず彼はリンチで縛り首にされてしまう。実は、スティーブは、名うてのガンマン、ジャンゴ(トニー・ケンドール)の弟だった。スティーブの仇討ちを誓ったジャンゴは、真犯人がサルタナだと聞かされ、真実を確かめるためにサルタナと対決する。しかし、聾唖のメキシコ人パコ(ホセ・トレス)から、シンガーは実は死んではおらず、銀行乗っ取りをたくらむ彼の狂言であることをジャンゴとサルタナは聞かされる。怒りに燃えたジャンゴは単身敵地に乗り込むものの、生きていたシンガーの一味よって逆に捕らえられてしまうのだが・・・。

名監督パスカーレ・スクエッティエリ作品ではあるが、監督第1作だけに、不必要と思われるシーンやカットが多く、テンポが悪い印象がある。それでも、独特のコスチュームに身を包み、寡黙で凄みをみなぎらせた主人公2人の個性が、単なる物まねで終わらせずマカロニムードあふれた快作としているのはさすが腐っても鯛というところ。ラストで敵に捕らえられリンチを食っているジャンゴを救出にサルタナが乗り込むシーンは痛快。開幕で、粋がる若者を冷静にあしらう渋さを見せるなど、特にギャンブラースタイルで寡黙な凄みをたたえたジョージ・アルディソン演じるサルタナが光っている。