「荒野のお尋ね者(66)」

SETTE WINCHESTER PER UN MASACRO(伊)「皆殺しのための7丁のウインチェスター」、PAYMENT IN BLOOD(英)「血の代償」劇場公開作品

カテゴリー(Edd Byrnes)

監督エンツィオ・G・カスティラーリ、脚本エンツィオ・G・カスティラーリ、ティト・カルビ、撮影アルド・ベネリ、音楽フランチェスコ・デ・マージ、出演エド・バーンズ、ガイ・マディスン、ルイーズ・バレット、エンニオ・ギロラーミ、リック・ボイド、ピエロ・ビダ、フリオ・マクダーニ

カスティラーリ監督の初期の作品。まだこのころは20代のカスティラーリ監督にとって習作といった感じで、可もなく不可もなくといった平凡な出来栄えに終わっている。

南北戦争終結後も南軍の復興を目論む南軍元大佐のブレーク(ガイ・マディスン)率いる無法者集団に、賞金稼ぎの主人公クレイトン(エド・バーンズ)が、潜入する。大佐一味は、南軍復興の資金として隠された軍資金20万ドルを捜していたが、 クレイトンがその金の隠し場所を知っているというのだ。クレイトンを疑いながらもその腕と度胸を買ったブレーク大佐はクレイトンに案内をさせることにする。

途中で南部出身の娘マヌエラ(ルイーズ・バレット)が一味に銃撃を浴びせるが、マヌエラの美しさに惹かれたブレーク大佐は、北軍と間違えて狙撃したというマヌエラの言い訳を信じ、彼女を同行させることにする。クレイトンは町で保安官と示し合わせてブレーク大佐一味を一網打尽にする計画だったのだが、正体を見破られてリンチを食らう。しかし、彼を救ったのは、マヌエラだった。彼女はクレイトンの恋人で、同じ賞金稼ぎ仲間だったのだ。金が隠してあるというインディアン墓地の途中にある町を6人で全滅させてしまった一味は、ついに墓地にある20万ドルを発見する。しかし、なんとそれは南軍の軍だけで通用する軍票で、戦争が終結した今、何の役にも立たない紙切れだった。これから後は、そこに現れたクレイトンが、一味を倒し、マヌエラと賞金を山分けにするというマカロニウエスタンの典型的なパターンにのっとったストーリーが展開していく。

人気テレビ番組「サンセット77」のクーキー役で当時はアイドル的存在だったエド・バーンズは、軽快な身のこなしが魅力。西部劇にテンガロンハットなしで登場するのも個性的だ。しかしミリアンなどは帽子無しで登場した方がその乱れた長髪にワイルドさが感じられて良かったのだが、バーンズの場合は頭髪がいつもきちんと整えられている。これでは、拳銃を抜くときでさえ、代わりに櫛が出てきそうで心もとない。全体の雰囲気が優男的な彼は、「黄金の三悪人(67)」のときのようにひ弱な見かけの裏に凄腕を秘めているといった役柄の方が個性を発揮できるようだ。

本作品のクレイトン役には、ロバート・レッドフォードにもオファーがなされていたというが、3年後にレッドフォードが、「明日に向かって撃て」で大ブレイクすることを思えば、彼は本作に出演しなくて良かったのかもしれない。作品自体は、平凡な出来栄えだが、フランチェスコ・デ・マージはまたもや見事なテーマを作曲。画面を凌駕するような音楽を随所に聞かせてくれていた。