「ダイナマイト・ジム(66)」

DINAMITE JIM(伊)「ダイナマイト・ジム」、DYNAMITE JIM(英)「ダイナマイト・ジム」劇場未公開

カテゴリー(Luis Davila)

監督アルフォンゾ・バルカザール、脚本アルフォンゾ・バルカザール、ホセ・アントニオ・デ・ラ・ローマ、撮影ビクター・モンリアル、音楽ニコ・フィデンコ、出演ルイス・ダビラ、ロザルバ・ネリ、アルド・サムブレル、フェルナンド・サンチョ

マカロニ最盛期の西部のスパイもの。当時からこうしたコメディ味のある作品が作られていたことがわかる。ただし、ガンプレイの場面は少なく、ダイナマイトのあだ名がついた主人公は、特にダイナマイトを扱うでもなく格好いい見せ場もなく終わってしまう。

プレイボーイの北軍スパイ、ダイナマイトジム(ルイス・ダビラ)は、南軍の占領する地域を通って黄金を運ぶ任務を依頼される。手引きをしてくれる相棒はマーガレット(ロザルバ・ネリ)という美女だ。任務の途中で金塊を狙うパブロ・レイエス(フェルナンド・サンチョ)一味から一度は、金塊を強奪されるが、運ばれていた金の延べ棒は、偽物だった。ジムに本物の金塊の在処をしゃべらせようと、レイエスは、ジムを拷問にかける。頭からハチの巣を被せるという、見た目はユーモラスだが、想像すると実際は恐ろしい拷問だ。

しかしジムにも本当の金塊の在処は分からない。間一髪で、同じく金を狙うスレート(アルド・サムブレル)一味の乱入で危機を逃れたジムは、未亡人に成りすましたマーガレットが本物の金を、夫の亡骸と偽って棺の中に隠したことを知る。これからは、棺の奪い合い。棺に詰められていたはずの黄金は見当たらず、実は棺桶そのものが黄金で作られていたというマカロニではお定まりのオチがつき、敵役のフェルナンド・サンチョはこの棺桶に頭をぶつけて昇天するという情けないやられかたをする。このアイデアは「ガンマン渡世」や「続・復讐のガンマン」でも使われていたが、作成年度を見ると本作品が元祖かもしれない。プレイボーイの主人公と悪党たちのドタバタが中心の展開の中でニコ・フィデンコの軽快なテーマソングとポップなタイトルが一番の見所だ。