「革命児カランチョ危機連発(65)」

L’UOMO CHE VIENE DA CANYON CITY (伊)「キャニオンシティから来た男」、MAN FROM CANYON CITY(英)「キャニオンシティから来た男」劇場未公開、TV公開題名「革命児カランチョ危機連発」

カテゴリー(Luis Davila)

監督アルフォンゾ・バルカザール、脚本アドリアーノ・ボルゾーニ、ホセ・アントニオ・デ・ラ・ローマ、撮影アルド・スカバルダ、音楽フランチェスコ・ラバニーノ、出演フェルナンド・サンチョ、ロバート・ウッズ、ルイス・ダビラ、ロレダナ・ヌシアク、アントニオ・モリノ・ロホ、ホセ・マヌエル・マルティン、レナート・バルディーニ、オズワルド・ジェナッツアーニ

本作品はアルフォンゾ・バルカザールが監督した「カランチョシリーズ」三部作の1本。あくまで脇役であった他の2作品「荒野の賭博師(65)」「ATTENTO GRINGO, E TORNATO SABATA!(72)」と比較しても本作は、フェルナンド・サンチョ演じるカランチョが最も活躍するサンチョの主演作品といえる。「荒野の10万ドル(67)」や「地獄のガンマン(66)」のようにサンチョが主人公を助ける側に回る作品はかなり存在するが、ここまでサンチョが活躍する作品は珍しい。あえて言えばもう1本「EL MAS FABULOSO GOLPE DEL FAR WEST(69)」が、あるがこれとても最後まで誰が主演かわからないというミステリー仕立ての作品だった。

護送される途中に逃走した囚人のレッド(ルイス・ダビラ)とカランチョ(フェルナンド・サンチョ)は、逃亡の途中に駅馬車強盗の現場に居合わせる。馬車は、銀山の所有者ジム・モートン(ロバート・ウッズ)の元に運ばれる7万ドルが乗せられており、レッドとカランチョはこの金を奪う目的で、モートンに接近する。レッドは用心棒として、カランチョはコックとしてモートンに雇われることになるが、そこで、二人はモートンが農民を虐げ暴利をむさぼる悪党であることを知る。

柄にもなく、正義に燃えたカランチョは、鉱山で酷使される農民たちとモートンへの反逆の狼煙を上げる。革命とはいっても、町のボスとの小競り合いに小悪党の泥棒が絡んでくるお話で、物語のスケールはぐんと小さい。正義の味方とはいってもそこはやはりフェルナンド・サンチョ、メキシコの村人たちを虐めていたモートンの手下たちを背後から撃ち殺したり、裏切り者のエステバン(ホセ・マヌエル・マルティン)の両手両足を馬につないで引っ張る拷問で自白させるなど、情無用ぶりを発揮、単なる正義派では終わっていない。

サンチョに対して逆に珍しく悪役を演じるのはロバート・ウッズで、ラストは虐待していた妻ビビアン(ロレダナ・ヌシアク)から撃ち殺されてしまう。サンチョの相棒としては「殺し屋がやって来た(66)」のルイス・ダビラを配し、ガンプレイはもっぱら彼が担当していた。ちなみに「キャニオンシティから来た男」という原題は、モートンの元に金を運んできたグリーブス(レナート・バルディーニ)を指し、主要登場人物とは関係がない。