「待つなジャンゴ引き金を引け(68)」

NON ASPETTARE, DJANGO…SPARA!(伊)「待つなジャンゴ撃て!」、  DON’T WAIT, DJANGO SHOOT!(英)「待つなジャンゴ撃て!」劇場未公開、TV公開題名「待つなジャンゴ引き金を引け」

カテゴリー(Sean Todd)

監督エドワード・G・ミューラー、脚本グレン・ビンセント・デービス、撮影ビッタリアーノ・ナタルッシ、音楽フェリチ・デ・ステファーノ、出演ショーン・トッド、ペドロ・サンチェス、ラダ・ラシモフ、ビル・ジャクソン、ジノ・バザンカ、ビンセント・ムソリーノ(グレン・ビンセント・デービス)

原題そのまんまでテレビ公開されたジャンゴものの一つである。ショーン・トッドことイワン・ラシモフが演じるジャンゴは、線は細いものの、なかなか精悍なマカロニガンマン。全編が撃ち合いと決闘シーンで構成されていてその点は楽しめる。

物語は、殺された父の仇討ちと、奪われた10万ドルを奪回するため悪党たちを次々に倒すという単純なもの。父を殺し、金を奪ったナバロ(シーザー・オヒナガ)の一味は早々に全滅させてしまい、それからはナバロを雇った黒幕のアルバレス(ジノ・バザンカ)の手下、ナバロから金をくすねたグレイ(セウソ・ファリア)、という具合に敵を倒せば次の相手と、次々に悪党が入れ替わっての撃ち合いが続く。

ラストの敵は雇い主アルバレスを殺してジャンゴを待ち受ける殺し屋ホンドー(ビンセント・ムソリーノ)。彼は、ジャンゴの妹マリー(ショーン・トッドの実の妹であるラダ・ラシモフ)を人質に取ってジャンゴをピンチに陥れるが、勝手にくっついてきたメキシコ人の相棒バリカ(ペドロ・サンチェス)の助けで逆転に成功する。

振り向きざまの早撃ち、手を背後に回しての曲撃ちなどのガンプレイや決闘のシーンが多い点はテレビで公開された作品の中では出色で、それだけでも合格点が与えられる。しかし、B級マカロニウエスタンの特徴ともいえる、必然性もなくすぐにぶっ放して次々に人を殺しまくる展開は物語の緊張感を失うことにしかならない。本作も、そうしたマカロニの欠点が露骨に表れた典型的な作品といえるだろう。

ちなみに、殺し屋ホンドーを演じたビンセント・ムソリーノは、グレン・ビンセント・デービス名で脚本家としても活躍、「CHIEDI PERDONO A DIO…NON A ME(68)」や「QUINTANA(69)」等のマカロニウエスタンで監督も務めている。