「ジャンゴの息子(67)」

IL FIGLIO DI DJANGO(伊)「ジャンゴの息子)、SON OF DJANGO(英)「ジャンゴの息子」劇場未公開

カテゴリー(Guy Madison)

監督オズバルト・チビラーニ、脚本アントニオ・フェラウ、ティト・カルピ、撮影オズバルト・チビラーニ、音楽ピエロ・ウミリアーニ、出演ガイ・マディスン、ガブリエラ・ティンティ、アンドリュー・スコット、ダニエル・バルガス、ペドロ・サンチェス

ジャンゴの登場する物語もついに息子を登場させる新趣向。しかし、ゲテモノにあらず、内容もキャラクターもよくできた本格的な作品だ。音楽もマカロニのムードいっぱいで、燃え盛る炎をバックに手首を踏み付けられた少年の悲鳴に重なって流れるテーマ曲はなかなかの迫力。同じ曲は「DJANGO SFIDA SARTANA(70)」にも使われていた。展開は「新・夕陽のガンマン(67)」に良く似ている。嵐の夜、襲って来た謎の男に、父を殺され自らも手首の骨を砕かれた少年が成長し、年配のガンマンの助けを得ながら復讐を果たす物語だ。「ジャンゴの息子」という題名はここで殺された父親が“ジャンゴ”という名前であったというだけで、特別に作品全体に影響を与える要素にはなっていない。

復讐の一念で成長したジェフ・トレーシー(ガブリエラ・ティンティ)は、父が殺される際に耳にしたトンプソンという名前だけを手掛かりに放浪の旅を続けている。ところが、たまたまトラブルでぶち込まれた留置所にいた男が、トンプソン一家の一人であることを知り、ジェフはボスであるトンプソン(ペドロ・サンチェス)をつけ狙いはじめた。しかし、そこに、かつて父の友人だった凄腕のフレミング牧師(ガイ・マディスン)が現れる。

フレミング牧師のいさめる言葉を無視して仇討ちを決行しようとするジェフであったが、やがて真犯人は、トンプソンと対立するもう一方の勢力のボスであるクレイ(ダニエル・バルガス)であったことが明らかになる。もはや後には引けない男の意地で決死の殴り込みを決行するジェフは、フレミング牧師や、保安官の援護を受けながらクレイの手下たちを一掃する。もはやこれまでと、単身で逃亡しようとしたクレイだったが、その行く手をトンプソン一味に阻まれ捕らえられてしまう。しかし、すべての敵を倒し、トンプソンたちの手によってロープで吊るされた宿敵クレイの前に立ったジェフは、そのロープを断ち切り、復讐を法の手に委ねることを決意するのだった。

ホルスタイン牛の革コートを着込んだ独特のスタイルの主人公は、数あるマカロニの中でも大変個性的なキャラクター。ラストの銃撃戦もなかなか激しいが、物陰に隠れて撃ち合うだけだったので、ここにもう一つ工夫がほしかったところだ。ちなみに、「皆殺し無頼(66)」や「さすらいの一匹狼(66)」で迫力あるテーマソングを歌い、本作のテーマソングも聞かせてくれるワイルダー・ブラザースが酒場の歌手役で特別出演している。