「死の谷のサルタナ(70)」

2020-01-21

SARTANA NELLA VALLE DEGLI AVVOLTOI(伊)「死の谷のサルタナ」、SARTANA IN THE VALLEY OF DEATH(英)「死の谷のサルタナ」劇場未公開

監督ロベルト・マウリ、脚本ロベルト・マウリ、撮影サンドロ・マンコーリ、音楽アウグスト・マルティーリ、出演ウイリアム・バーガー、ウエイド・プレストン、アルド・ベルチ、パメラ・チューダー、フランコ・デ・ローザ

サルタナという題名がついているが、主人公はリー・ギャロウエイ(ウイリアム・バーガー)というお尋ね者。彼は、悪名高きダグラス三兄弟、ジェイソン、クーパー、ウイリー(ウエイド・プレストン、アルド・ベルチ、フランコ・デ・ローザ)の脱獄に手を貸し、彼らが隠した金の分け前にあずかろうとする。兄弟とギャロウエイは、兄弟を裏切って金を持ち逃げした人形師パコ(アラン・コリンズ)の元を訪れて金を取り戻そうとするが、金の大半は、末の弟スリム(カルロ・ジョルダーナ)が持っているという返答を得ただけだった。

兄弟は、パコを射殺し、併せて邪魔なギャロウエイも片付けようと図る。兄弟の手によって、爆死させられそうになったギャロウエイだったが、たまたま、外に出ていたパコの娘の助けで危機一髪脱出する。怒りに燃えたギャロウエイは兄弟に宣戦布告、彼らの寝込みを襲って銃を取り上げるものの、弟のウイリーが反撃してきた隙に兄二人は馬で逃走してしまう。再び形勢逆転し、ギャロウエイは、ダグラス兄弟の執拗な追跡を受けることになるのだった。相手には銃がないのだが、こっちは一人でゆっくり休むことさえできない。この緊迫感のある設定がなかなか面白い。

導入部から見るからにマカロニ面した賞金稼ぎが登場するが、彼がねらっていた獲物から逆に返り討ちにされてしまう。実は、この賞金首の方が主人公だったいう洒落たオープニング。前半は撃ち合いシーンも多く盛り込まれ、「シスコ(66)」でも登場した葉巻型のダイナマイトがちゃっかり使われるなど、その後の展開に期待を抱かせる。

しかし、雰囲気のよい前半、中盤に比べて、砂漠をさすらうギャロウエイが牧場の未亡人エステラ(パメラ・チューダー)に救われてからは、エステラの裏切りや末弟スリムの金の持ち逃げなど、急にとってつけたようなドラマが挿入されて、ばたばたした印象しか残らない。加えて、ラストの対決があまりにおそまつ。撃ち合いの最中に宿敵ジェイソンがサソリに刺されて勝負がついてしまうのだ。前代未聞の決着のつけ方にはがっかりだ。しかしジェンマ主演の「魔境のガンファイター(85)」も、こうした処理がなされていた。