「お尋ね者サバタ(70)」 

WANTED SABATA(伊)「お尋ね者サバタ」,WANTED SABATA(英)「お尋ね者サバタ」劇場未公開

カテゴリー(Brad Harris)

監督ロバート・ジョンソン(ロベルト・マウリ)、脚本ロベルト・マウリ、撮影マリオ・マンチーニ、音楽バジリ・コウカロフ、出演ブラッド・ハリス、バジリ・カラス、エンゾ・レデモンテ、ピエロ・マガロッティ

同一監督、同一のキャストによる作品「DEATH IS SWEET FROM THE SOLDIER OF GOD(72)」と同じものと考えられていたが、本作の方が制作年度は早く、本作と「ARRIVA DURANGO,PAGA O MUORI (72)」をつなぎ合わせて制作された作品が「DEATH IS SWEET FROM THE SOLDIER OF GOD(72)」になった。マカロニには、別の作品の場面が多く流用されてほとんど同じ作品のようになったのに別作品として公開されるもの、別の作品なのに同じ題名のもの、に加え公開直前で題名が変更されるもの、同一作品が別題名であたかも新作のように公開されるものなど、様々な情報が入り交じり、正確な作品数や内容を把握するのが大変困難なのが現実だ。本作は、場面もストーリーもオリジナルな作品だが、音楽はバスコ・マンキューソのテーマ曲をあれこれ使い回している。

地域一帯の農場を乗っ取ろうと画策するジム・スパロウ(バジリ・カラス)は牛に飲ます川の水に毒を流しているところを見咎められ、目撃者を殺して口を封じようとする。そこにたまたま居合わせたサバタ(ブラッド・ハリス)にスパロウは罪を着せて犯人に仕立て上げる。裁判で縛り首を宣告されたサバタだったが、何者かが投げ入れた拳銃を使って牢から逃亡する。しかし、牢番だった保安官助手はそのまま殺され、サバタはさらに罪を重ねたことになってお尋ね者にされてしまう。

もちろん真犯人はスパロウで、逃亡したサバタの仕業のように見せかけながら、スパロウは土地を独り占めするための邪魔者たちを次々に消していく。一方主役のサバタはというと、スパロウの思惑通りに脱走させられ、さらには、またもスパロウから監禁されてしまうというていたらく。その間にスパロウはサバタに見せかけて殺しを続けるという展開は、ヒーローとしてあまりにも不甲斐ない。サバタの着用しているフード付きのポンチョが、道化の衣装に見えてくる。

ラスト近くになってやっと聾唖の女召使いチキータの手で解放されたサバタは、スパロウと殴り合いを繰り広げるものの決着前に真実を知った保安官がスパロウを逮捕しておしまいという、見終わるまでが苦痛で、見終わってもがっかりというトホホな作品だ。ガンプレイも悪役のバジリ・カラスが邪魔者を消すためのシーンで見られる程度だ。