「アーカンソー征服(64)」

ALLA CONQUISTA DELL’ARKANSAS(伊)「アーカンソー征服」、MASSACRE AT MARBLE CITY(英)「マーベルシティの皆殺し」劇場未公開

カテゴリー( Brad Harris)

監督フランツ・J・ゴットリーブ、脚本アレックス・バーグ、W・P・ジバソ、撮影ホアン・スタリッチ、音楽ハインツ・ゲッツ、フランチェスコ・デ・マージ、出演マリオ・アドルフ、ブラッド・ハリス、ホルスト・フランク、マリアンナ・ ホープ、ディエトル・ボルスチ、トーマス・アルダー

西ドイツ・フランスとイタリアが合作した初期のマカロニウエスタンである。初期の西ドイツが関連する作品は、インディアンや開拓者が主体の文字通りの“西部劇”を作ろうとしていた。ブラッド・ハリスとホルスト・フランクが主演する「AGGUATO SUL GRANDE FIUME(63)」「I GRINGO NON PERDONANO(65)」と本作品の3作が同じ系列シリーズに当たる。今回も例に漏れず、インディアンの土地で発見された金鉱をめぐっての開拓者の話である。

前半は、西部に向かう幌馬車隊とインディアンの戦いが中心となり、後半は、インディアンに変装した白人の悪党一味(マリオ・アドルフ首領)に父を殺された男フィル(ブラッド・ハリス)が,インディアンとの交流を進めようとする現地ガイドのダン・マコーミック(ホルスト・フランク)の手を借りて復讐する物語になっていく。

真犯人をみつける手掛かりとして靴の足跡が決め手になったり、馬車に積んだ干し草の中にダイナマイトを隠して爆破したりという工夫には、その後のマカロニウエスタンへつながるものが見いだせる。また、中盤の、川をはさんでの開拓者とインディアンの攻防や、後半長時間にわたって繰り広げられる悪党一味と町民の銃撃戦も火や爆薬を多用して大掛かりかつ派手な見せ場をつくりあげている。こうしたアクションシーンは、3部作で共有するために撮影されたものだと思われる。

ラストは、マット・エリス(マリオ・アドルフ)の一味と復讐のための銃撃戦を演じたものの形成不利に陥ったフィルの援軍としてダンから説得されたインディアンたちが駆けつけてくる。こうしたところもアメリカ製の西部劇の名残をとどめているドイツ製西部劇に近いといえるだろう。なお助監督はアルバート・カーディフが担当している点にも注目したい。