「血の河((74))」

DIECI BIANCHI UCCISI DA UN PICCOLO INDIANO(伊)「小さなインディアンから皆殺しにされる10人の白人たち」、BLOOD RIVER(英)「血の河」劇場未公開

カテゴリー(Fabio Testi)

監督ジャン・フランコ・パルダネロ、脚本ジャン・フランコ・パルダネロ、マリオ・ダミアーニ、ジャン・ペルドコ、撮影レオポルド・ビラセノア、音楽ピエロ・ウミリアーニ、出演ファビオ・ティスティ、ジョン・アイアランド、ロザルバ・ネリ、ダン・マーティン、ビットリオ・レチェルミイ、ミゲル・デラ・リーバ、ルイーズ・リベリ、

「血の河」という英国題名によって、「黄金の三悪人(67)」と混同されており、この作品の存在自体がはっきりしていなかった。実際は「ソルジャーブルー」の影響を受けてつくられたインディアン虐殺テーマの作品。家族を白人から虐殺されたインディアンの少年と少女が成長し張本人のジョン・アイアランド扮する牧場主の一家をじわじわと破滅においやっていく。インディアンの若者を演じるのはダン・マーティン、禁じられた恋に堕ちるカップルをファビオ・ティスティとロザルバ・ネリが演じており、スタッフ、キャストを見ると大きな期待を抱かせる。しかし、格好いい撃ち合いなどは皆無で、チープなセットで繰り広げられる不倫メロドラマに過ぎない。

幼い日に牧場主アベル・ウエブスター(ジョン・アイアランド)の郎党から部落を滅ぼされ家族も皆殺しにされた姉イサドラ(ルイーズ・リベリ)と弟のコンドル(ダン・マーティン)は、復讐を胸に抱きながら成長した。コンドルは外からウエブスター一家の牧童たちを襲い、姉のイサドラは一家の内部に入り込んで内側から一家を破滅させていく。ウエブスター家の長男ベン・ウエブスター(ミゲル・デラ・リーバ)の妻として嫁入りしていたキャサリン(ロザルバ・ネリ)と牧童のリンゴ(ファビオ・ティスティ)との不倫を焚きつけるイサドラ。やがて、不倫はベンの知るところとなり、リンゴを問い詰めるベンをキャサリンは背後から刺殺する。リンゴはアベルから殺され、アベルはキャサリンの父親から殺されるというドロドロの愛憎劇。

せっかくファビオ・ティスティが主演しているにもかかわらず、彼はガンプレイを見せることもなく牧場主たちから雨中で射殺される情けない役どころだ。唯一の救いは、緊迫感を盛り上げるピエロ・ウミリアーニの音楽だけだ。