「深紅のコート(75)」

GIUBBE ROSSE(伊)「深紅のコート」、RED COAT(英)「深紅のコート」劇場未公開

カテゴリー( Fabio Testi)

監督ジョー・ダマト、脚本ジョー・ダマト、クラウディオ・ベルナベイ、撮影アリステッド・マサセッチ(ジョー・ダマト)、音楽カルロ・リスティケリ、出演ファビオ・ティスティ、ライオネル・スタンダー、グイード・マンナリ、レナート・カスティ、ロバート・ハンダー

日本では未公開だが、ジャック・ロンドンの有名な小説「白い牙」を基本として様々なバリエーションで描いたシリーズがイタリアでは作られており、家族向けの映画としてけっこうヒットしている。本作品も「白い牙」シリーズの一つで、スペインでは「白い牙の襲撃」という題名で公開されている。「深紅のコート」とはカナダの森林警備隊の赤い制服のこと。

森林警備隊員ビル・コーマック(ファビオ・ティスティ)は悪の道に入った弟カリブー(グイード・マンナリ)と対立している。ウォルフ(ロバート・ハンダー)一味と組んで強盗を犯したカリブーをやむなくビルは逮捕するのだが、カリブーは脱走する。しかも、兄を逆恨みしたカリブーは、ビルの息子ジミー(レナート・カスティ)を誘拐してしまう。ジミーを救出するためビルと愛犬は狼の襲撃やカリブーが持ち逃げした金を奪い返すために襲い来るウォルフ一味と戦いながら息子を追って大雪原を旅するのである。

悪の道に染まっていたカリブーだったが、甥のジミーと逃避行を繰り広げるうちに次第に人としての心を取り戻し。最後はカリブーがジミーを庇ってウォルフの銃弾に倒れるという、骨肉の争いから転じてヒューマンな幕切れとなる。カナダが舞台となっているためウエスタンというより、ファミリーアドベンチャーといった雰囲気だ。主演のファビオ・ティスティよりも、「明日なき夕陽(73)」で自暴自棄になる若者を演じたグイード・マンナリの方が、登場する場面も多く、子供との交流を通して人間性を取り戻していく姿を好演している。