「ロイ・コルトとウインチェスター・ジャック(70)」 

ROY COLT E WINCHESTER JACK(伊)「ロイ・コルトとウインチェスター・ジャック」、ROY COLT AND WINCHESTER JACK(英)「ロイ・コルトとウインチェスター・ジャック」、TV公開題名「ロイ・コルトとウインチェスター・ジャック」

カテゴリー( Brett Halsey)

監督マリオ・バーヴァ、脚本マリオ・ディ・ナルド、ロベルト・アグリン、撮影アントニオ・リナルディ、音楽ピエロ・ウミリアーニ、出演チャールズ・サウスウッド、ブレット・ハルゼイ(モンゴメリー・フォード)、マリル・トーロ、ブルーノ・コラッツァーリ、テオドア・コーラ

怪奇映画で名を馳せたマリオ・バーヴァも脚本や監督で数本のマカロニウエスタンに関わっている。これもその中のひとつで、コメディ風味で味付けされた宝探しもの。

ならず者集団のリーダーであるウインチェスター・ジャック(チャールズ・サウスウッド)とロイ・コルト(ブレット・ハルゼイ)は、集団のボスの座を争い、結局コルトがジャックに権利を譲って旅立つ。ジャックは、ロシアから流れて来た偽牧師レベランド(テオドラ・コーラ)が、サミュエル(ジョルジョ・ガルジョーロ)という足の悪い老人の持っている宝の地図を狙っていることを嗅ぎつけ、彼に手を貸す代わりに、宝探しの旅に一枚加わ ることになる。ジャックとレベランドの後を追って来たのが、保安官となっていたコルトだった。根が悪党のコルトは、二人を逮捕するのではなく、宝の分け前にあずかろうと一行と行動を共にする。

さらに宝を狙っていたのが、ジャックの情婦となっていたインディアンの美女マニラ(マリル・トーロ)。彼女もジャックとコルトの間を立ち回りながら、宝を攫おうと画策する。結局、レベランドは自滅し、宝探しよりもマニラをどちらが手に入れるかで二人が争っている間に宝は全部マニラが持ち逃げしてしまう。のんびり女の奪い合いをしているコルトとジャックの巻き添えを食って昔からの仲間が次々に死んでいくなど、豪華なキャストやスタッフにもかかわらず期待を裏切る矛盾だらけのつくり。

脚本が、全体的にコメディのつくりになっているためせっかくクールで格好良い2人の主人公の個性が生かされていないのがその原因だ。ただ、ちょっと面白いのはドクロの目から覗いて宝の埋めてある位置を見つけるという方法。これはエドガー・アランポーの「黄金虫」を意識しているのは間違いない。ポ−の作品を多く映画化したマリオ・バーヴァならではの設定だ。音楽も、マカロニ節とは趣を異にするものの、ポップで弾けるテーマが全編を彩っている。