「のるか、そるか(68)」

2020-02-05

O TUTTO O NIENTE(伊) 「のるか、そるか」、A MAN CALLED AMEN(英)「アーメンと呼ばれた男」劇場未公開

カテゴリー(George Ardisson)

監督グイード・ズルーリ、脚本グイード・ズルーリ、レナート・イッツォ、フランコ・ブセリ、撮影グリエルモ・マンコーリ、音楽ジノ・ペグリ、出演ジョージ・アルディソン、イサーコ・ラヴィオリ、パオロ・カロリーニ、アキム・タミロフ、マラ・クラップ

あまり知られてはいないが、ジョージ・アルディソンが主演した、マカロニウエスタンの雰囲気は十分感じられる作品。凄腕のお尋ね者、アーメンことジョニー(ジョージ・アルディソン)は、ピンカートン探偵社のエージェントであるソリティア(イサーコ・ラヴィオリ)から凶悪な強盗団ブセバ(パオロ・カロリーニ)一味が強奪した金貨の奪回に手を貸してくれれば、分け前とともに、ジョニーの罪を許す、ともちかけられる。逃亡生活に疲れていたジョニーは、ソリティアの申し出を引き受けることにした。賞金稼ぎから倒される芝居をうって、死んだことになったジョニーは、ソリティアと協力しながらブセバを追い詰めていく。

途中何度か危機に陥るもののその度に正体不明の何者かが彼らを陰から助けるのだった。ついに、ブセバを倒し、金貨を取り戻したものの、なんとソリティアが裏切ってすべての金貨を持ち逃げしてしまう。最初から彼はジョニーを利用して金を独り占めする肚だったのだ。怒りに燃えてソリティアを追跡するジョニー、ついに対決というそのとき、彼らを助けていた謎の男がその正体を現わした。謎の男は、ブセバの手下たちから豚小屋と仇名されて虐げられていた酒場の主人だった。彼の正体はディーン・ライト(アキム・タミロフ)と呼ばれる伝説のガンマンで、ソリティアが裏切る可能性ありと考えたピンカートン探偵社の依頼で、ソリティアを監視していたのだった。ライトによって約束を果たしてもらったジョニーは晴れて自由の身となる。

全編にアルディソンのガンプレイが散りばめられており、飽きさせない。牧場の柵の上に丸腰で腰掛けて敵を油断させ、柵の裏側に括り付けた二挺のライフルを両手で操って瞬時に敵を葬るトリックアクションは、マカロニガンマンとして及第点だ。ディーン・ライトを演じるアキム・タミロフは、アカデミー賞助演男優賞の受賞歴もある名優で彼がこうした小作品に出演することは意外。名優の出演とあってスタッフも気を使ったのか、中盤は薄汚い格好で徹底的に惨めな、いじめられ役だった彼が最後には黒ずくめの衣装に黒皮の手袋というガンマンスタイルで登場、おいしいところをさらっていく役柄を与えられていた。