「神は許すかもしれない・・・しかし、俺は許したくない(68)」

2020-02-05

CHIEDI PERDONO A DIO…NON A ME(伊)「神は許すかもしれない・・・しかし、俺は許したくない」、 MAY GOD FORGIVE YOU…BUT I WON’T(英)「神は許すかもしれない・・・しかし、俺は許したくない」劇場未公開

カテゴリー(George Ardisson)

監督グリーン・ビンセント・デービス、脚本ビンセント・ムソリーノ、撮影マリオ・マンチーニ、音楽フェリチ・デ・ステファーノ、出演ジョージ・アルディソン、アントニー・ギドラ、ピーター・マーテル、ペドロ・サンチェス、クリスティーナ・イオサニ

この系統の原題が、マカロニには大変多い。中でもジュゼッペ・コリッツィ監督、テレンス・ヒル主演の「DIO PERDONA…IO NO!(66)」とは混乱してしまうので注意を要する。

本作品はチャマンゴのシリーズの一つでジョージ・アルディソンがチャマンゴを演じる典型的なマカロニ復讐劇。チャマンゴが留守にしている間に何者かによってチャマンゴの家族が皆殺しにされていた。家族を殺した相手を追跡するチャマンゴの前にガルシア(ペドロ・サンチェス)という男が現れる。真相を知っているという彼の話によると、ならず者スマート兄弟とその手下たちが犯人のようだ。ガルシアはスマート兄弟たちに賭けられた賞金が目当てでチャマンゴに真相を知らせたのだ。怒りにまかせたチャマンゴの情無用の復讐が開始された。スマート兄弟の弟ジャック・スマート(ピーター・マーテル)を決闘で倒すチャマンゴ。この決闘の前にジャックが彼の懸賞金を狙ってやって来る賞金稼ぎ達をカッコいいファンニングで一掃する場面が挿入されているため、彼を1対1の決闘で倒すチャマンゴの凄腕が際立つ、にくい演出がされている。この場面のピーター・マーテルはゲスト出演といったところか。

弟を殺された兄のデイック・スマート(アントニー・ギドラ)は弟を殺された腹いせにチャマンゴ一家の皆殺しを依頼したスチュワート(ジャン・ルイス)らを殺す。スチュワート家はチャマンゴの家と土地争いの最中であり、スチュワート家の娘バージニア(クリスティーナ・イオサニ)はチャマンゴの恋人で会ったという設定があるが、本編の復讐劇の流れにはなんら関係がない。

いよいよデイック一味が逆にチャマンゴを狙ってくる。ラストは圧倒的な数で迫るデイックの一味を、例によって登場したマカロニマシンガンで一掃する。ただし、マシンガンを操るのはなぜかガルシアという不可解な場面もあるが、全体的にガンプレイのシーンが多彩な佳作といってよい。個性的な容貌をもつジョージ・アルディソンがなかなかニヒルで格好よい主人公を好演している。おしむらくはアントニー・ギドラとジョージ・アルディソンの対決を今一つ盛り上げてもらいたかった点だ。格闘の末、首を絞めて決着がつくというのではあまりに拍子抜けしてしまう。

なお、本作には墓参りに来た青年にたまたま年老いたチャマンゴが出会い、復讐の虚しさについて説いて聞かせるというプロローグから導入されるバージョンもあるが、復讐の虚しさをマカロニが語り出したらキリがない。こうした、設定は余計であろう。