「ジャンゴよ静かに殺せ(68)」

BILL IL TACITURNO…DJANGO UCCIDE(伊)「寡黙なビル・・ジャンゴよ静かに殺せ」、DJANGO KILLS SOFTLY(英)「ジャンゴよ静かに殺せ」劇場未公開

カテゴリー(George Eastman)

監督マックス・ハンター、脚本リナ・カテリーニ、マルチェロ・マルベステッチ、撮影マリオ・パラペッチ、音楽ベルト・ピサーノ、出演ジョージ・イーストマン、エドウイン・G・ロス、リアナ・オルフェイ、ピーター・ヘルマン

ジョージ・イーストマンがジャンゴを演じ「用心棒」の基本形を踏襲した、典型的マカロニウエスタン。「寡黙なビル」という原題の別名があるように主人公がビルという名前で呼ばれるバージョンもある。

ジャンゴは、旅の途中で山賊サント(ミンモ・マジオ)一味に襲われている娘リンダ(リアナ・オルフェイ)を助ける。リンダからサンタアナの町はトンプソン(ルチアーノ・ロッシ)という武器商人に支配されており、武器の輸送はサンダースという男が仕切っているという情報を得た。金儲けの匂いを嗅ぎつけたジャンゴは、早速サンダースのもとを訪れるが、サンダースの一家は皆殺しにされていた。そこでミゲル(スパルタコ・コンバルシ)という男と出会ったジャンゴは彼の協力を得てトンプソン一味の武器輸出に加わることとなる。

しか し、ジャンゴを疑うトンプソン一味は、最も危険なサント一味の縄張りを通り抜けた後に、ジャンゴをぶちのめして放り出した。怒ったジャンゴはトンプソンと対立するサントのもとを訪れ武器の輸送を終えたトンプソンの輸送隊を襲撃させるのだった。トンプソンとサントはそれぞれの荷駄と金を交換することで手打ちとすることに合意するが、ジャンゴはサントに送り付けた武器に爆薬を仕込んでいた。トンプソンが裏切ったと激怒したサントは一味を率いて町に乗り込み集団同士の大銃撃戦となる。双方で殺し合わせた後、残った一味の残党は、ジャンゴが全て片付けて、町には平和がもたらされるのだった。ジャンゴは、リンダを連 れて町を旅立っていく。

対立する二つの凶悪集団の間をたくみに立ち回り、互いに戦わせて壊滅させる流れは「荒野の用心棒」そっくり。屋根から跳び降りると同時のファニングや床をころがりながらの連射など随所に見せるイーストマンのガンプレイが、巧みなカメラワークでことさら冴えて見える。ラストの集団対集団の対決、そして勝ち残ったトンプソン一味とジャンゴとの決闘、と2重のクライマックスが用意されている点も見どころ。

火事で焼け落ちた廃屋から死んだと思われていたジャンゴが立ち上がり、決闘の場へと歩を進めるシーンはマカロニムード満点。ベルト・ピサーノの手によるサントラも「皆殺しの用心棒(68)」に似た軽快な曲でマカロニのムードを盛り上げる。