「拳銃無頼(67)」

UN POKER DI PISTOLE(伊)「ポーカーと拳銃」、POKER WITH PISTOLS(英)「ポーカーと拳銃」劇場公開作品

カテゴリー(George Eastman)

監督ジョセフ・ウォーレン、脚本アウグスト・カミニト、フェルナンド・ディ・レオ、撮影アンジェロ・ロティ、音楽ラロ・ゴーリ、出演ジョージ・イーストマン、ジョージ・ヒルトン、ディック・パルマー、アナベラ・インコントレラ、ホセ・トレス、アイモ・アルベルテリ

スタッフ、キャストを見ると大いに期待できるのだが、脚本に魅力がなく、ジョージ・イーストマンのせっかくの日本初公開デビューに強い印象を残すことができなかった。

ポーカーに負けた肩代わりとして多量の紙束を運ぶことを依頼された流れ者のルーカス(ジョージ・イーストマン)は、その紙束を狙う連中に襲われる。理由が分からないまま襲撃者たちを撃退したルーカスは、紙束をカジノの経営者マスターズ(ディック・パルマー)の元に届けるのだが、紙束は、偽札であった。依頼人のヨーロッパ人ポンソン(ジョージ・ヒルトン)は、偽札を利用してマスターズのカジノを乗っ取る腹だったのだ。カジノで働く娘ローラ(アナベラ・インコントレラ)とルーカスは知り合うが、彼女の父親(アイモ・アルベルテリ)は、偽札偽造のための原画を作成する職人で、マスターズから偽札づくりを強要されていたのだった。しかし、ローラの父親は、ルーカスにつきまとう正体不明の流れ者レイザー(ホセ・トレス)、誘拐され、さらにルーカスが奪い返すというローラの父親を巡る争奪戦へと突入していく。

開幕から主人公が運ばされているのは偽札であろうと予測されるのにそれがやたら勿体つけた演出で間延びしてしまったことが残念。更には、正義の味方としてルーカスを度々助けていたジョージ・ヒルトン演じるポンソンが、突然紙幣偽造の上前をはねる悪役と判明。逆に悪役然としていたホセ・トレス演ずる保安官レイザーからあっさりと撃ち殺されてしまう。どんでん返しのつもりだろうが、あまりに展開に無理があり、後味の悪さを残すラストだ。

主人公のイーストマンも格好はマカロニそのものだが、たまたまトラブルの巻き添えを食ってしまう話なので目的遂行の執念などは見当たらず、訳も分からないまま、襲ってくる相手と戦っているという感じ、従って戦いに重みが無い。これだけのメンバーが揃っているのだから監督のジョセフ・ウォーレンが「荒野の皆殺し(66)」のときのような演出の冴えを見せていたらもっと面白くなったであろうと悔いが残る作品だ。