「殺しのための10万ドル(67)」

PER 100,000DOLLARI TI’AMMAZZO(伊)「殺しのための10万ドル」、FOR ONE HUNDRED THOUSAND DOLLARS PER KILLING(英)「殺しのための10万ドル」劇場未公開

カテゴリー(Gianni Garko)

監督ジョバンニ・ファーゴ、脚本セルジオ・マルティーノ、ミノ・ロイ、撮影フェデリコ・ザンニ、音楽ノラ・オルランディ、出演ジョン・ガルゴ、クラウディオ・カマソ、カルロ・ガッディ、ピエロ・ルッリ、クラウディア・ランゲ、ジャンニ・デ・ベネデット、ブルーノ・コラッツァーリ、スザンナ・マルディンコバ

日本で公開された「二匹の流れ星(66)」の続編にあたる。カメラワークの美しさや登場人物の個性など前作以上に高く評価されていた作品でジョン・ガルゴ自身も最も好きな作品の一つとして語っている。

賞金稼ぎのジャンゴこと、ジョン・フォレスト(ジャンニ・ガルゴ)は名うての賞金稼ぎだが、もともとは南部の金持ちの御曹司。し かし、彼に嫉妬していた異母兄弟クリント・フォレスト(クラウディオ・カマソ)は、 ジョンが、妾腹の子供であることをジョンに告げて屋敷から追い出したばかりか、ジョンにも財産を贈与しようと考えていた父フォレスト(ジャンニ・デ・ベネデット)、を殺害し、その罪をジョンに着せる。

身に覚えのない父親殺しの罪を着せられ、10年の刑に服した後、今は賞金稼ぎに身を落としていたのだった。憎い仇のクリントもまた、今や南軍くずれのお尋ね者になっていた。ジョンは執拗に彼の後を追う。しかし、クリントが裏切った背景には昔ジョンが満座の中で彼に恥をかかせ恋人マリー(スザンナ・マルディンコバ)を奪い取ったという理由があり、ジョンの心の中にも拭うことのできない引け目があった。ギャング団ウラゴ(ピエロ・ルッリ)一味が、軍を襲って強奪した金を横取りしたクリントをジョンは捕らえるが、結局、クリントを襲ってきたウラゴ一味を協力して撃退することになる。一旦はジョンと和解したかに見えたクリントは、金を山分けしてメキシコ国境を超えることを提案する。しかし、クリントを信用しないジョンは密かに金を隠していた。そのことに気づいたクリントは、仲間のジャック(カルロ・ガッディ)とゲイリー(ブルーノ・コラッツァーリ)の手を借りてジョンの恋人アン(クラウディア・ランゲ)を人質に、ジョンに金の隠し場所を白状させる。逆さ吊りにされたまま放置されたジョンは、アンの命を懸けた努力によりかろうじて脱出し、クリントとの決着戦に挑む。

どう考えてもクリントの行動は極悪非道であり、主人公がつまらない引け目を感じることはないように思うのだが、それがドラマを盛り上げるために重要な要素になっている。前作に比べてガンマンの悲哀が更に強調され、ラストの両者の対決は相討ち。烈風吹きすさぶゴーストタウンで宿敵クリントを打ち倒したジョンも静かに膝をつくのだった。ガルゴの主人公があまりに卑屈でカマソからやられっぱなしになっている姿は、颯爽たるヒーロー像からは程遠く、不満が残るのが本作品のマイナスポイントだ。