「安らかに眠れ、葬式はサルタナが出す(71)」

BUON FUNERALE AMIGOS…PAGA SARTANA(伊)「安らかに眠れ、葬式はサルタナが出す」、HAVE A GOOD FUNERAL,MY FRIEND…SARTANA WILL PAY(英)「安らかに眠れ、葬式はサルタナが出す」劇場未公開

カテゴリー( Gianni Garko)

監督アンソニー・アスコット、脚本ジョバンニ・シモネッリ、ロベルト・ギアビティ、アンソニー・アスコット、撮影ステルビオ・マッシ、音楽ブルーノ・ニコライ、出演ジャンニ・ガルゴ、ダニエラ・ジョルダーノ、フランコ・レッセル、ジョージ・ワン、アントニオ・ビラ

「砂塵に血を吐け(69)」で強烈なキャラクターを放っていたジャンニ・ガルゴ演じるサ ルタナ。このキャラクターの名前が独立して全く新しいタイプのマカロニヒーローが誕生した。その活躍は正に西部の007、黒いコートを身にまとい、多くの秘密兵器を使いこなすクールな主人公サルタナが、数々の難事件を解決していく。

本作品は“サルタナシリーズ”の3作目にあたる。疾走する馬車を追いながらライフルで敵を狙い撃ち、積んでいる棺桶の中に叩き込むシーンは痛快。かついだライフルを肩越しに撃つ曲撃ちや、本を開けば拳銃が跳び出す仕掛け、ヨーヨーになった懐中時計や刃になったトランプなどの新兵器の数々と豊富な見せ場は明るいマカロニウエスタンの魅力たっぷり。悪徳銀行家の不正を暴く複雑なストーリー展開もなかなかに面白い。またジョージ・ワン扮する中国人の賭博場経営者が物語にからんできてオリエンタルなムードもいっぱい。このため、後の「荒野のドラゴン(73)」でも本作品と同じテーマ曲が使われることになった。

金鉱を発見したベンソンらが集う小屋が焼き討ちされる。その場に居合わせたサルタナは焼き討ちした連中を皆殺しにして事件の真相を探り始める。ベンソンの発見した金鉱の権利を狙うのは、銀行家のホフマン(アントニオ・ビラ)や、賭博場を経営する謎の中国人リー(ジョージ・ワン)たちだ。しかし、彼らの思惑に反してベンソンの姪ジャスミン(ダニエラ・ジョルダーノ)が町にやって来る。このままでは金鉱の権利がジャスミンのものになってしまう。焦ったホフマンはなんとかジャスミンに取り入ろうとするが、ジャスミンが心を開いたのはサルタナだった。

ジャスミンの用心棒的存在となったサルタナを葬ろ うとするホフマンの一味だが、変幻自在のサルタナは刺客たちを次々に返り討ちにしていく。業を煮やしたホフマンは、ジャスミンを自らの屋敷に幽閉し、金鉱の権利を横取りしようとする。リーと一時的に協力体制をとったサルタナはジャスミン救出のためにホフマンの屋敷に乗り込む。ここで用いられるのがダイナマイトならぬ中国の花火、敵地を混乱に陥れて大量殺人することなしに救出するスマートさ。サルタナはついにホフマンと相対し、彼の用意した罠、本の中に拳銃を仕込みページを開くと弾丸が発射されるという仕掛けを逆に利用してホフマンを倒す。

金鉱の権利書を手にしたサルタナは、リーとジャスミンの仲立ちをして金鉱の権利を大金でリーに譲渡させる。あっさりと金鉱の権利を手に入れたことをいぶかしむリーだったが、彼の予想通り金鉱発見の情報はガセネタだった。大損したリーはそれまで被っていた仮面をかなぐり捨ててカンフーの技でサルタナに襲い掛かるが、結局大笑いして収め、肚の太いところを見せる。この作品からサルタナは無精髭から剃り整えた口髭スタイルにチェンジ、そのため少し老けた印象を与えることになったが、渋さはぐんと増している。