「栄光のためのドル(66)」

PER UN DOLLARO DI GLORIA(伊)「栄光のためのドル」、MUTINY AT FORT SHARP(英)「シャープ砦の反乱」劇場未公開

カテゴリー(Hollywood actor)

監督フェルナンド・セルシオ、脚本ウーゴ・リベラトーレ、フェルナンド・セルシオ、撮影エミリオ・フォレスコット、音楽カルロ・サビーナ、出演ブロデリック・クロフォード、エリサ・モンテス、マリオ・バルデマリン、ウンベルト・セリアーニ

史劇を多く手掛けているフェルナンド・セルシオが監督、アメリカの有名なテレビシリーズ「ハイウェイパトロール」のブロデリック・クロフォードを主演に撮影した軍隊もの。イタリアとスペイン合作のれっきとしたマカロニウエスタンではあるが、軍隊とインディアンの攻防戦や砦の中での人間ドラマが中心となっており、通常イメージするマカロニとはかなり雰囲気を異にする作品。

オーストリアのマキシミリアン皇帝は、フランスからの武器供給によってメキシコの支配を確立させようとしていた。南北戦争中のアメリカ軍はメキシコに介入できる状況にはなかったが、一部の南軍がフランス軍と小競り合いを起こしていた。そんな中、インディアンとの戦いに備え、シャープ砦にこもっている南部の軍隊とフランス軍が協力せざるを得ない状況に追い込まれる。南軍の兵士は家族を引き上げさせ決死の覚悟で砦を守っている。しかし、これはすべてインディアンへの憎悪に凝り固まった反逆者レノックス司令官(ブロデリック・クロフォード)の独断によるものだった。人間の盾をつかって戦おうとするレノックス司令官に対して、フランス軍のクレルモント大尉(マリオ・バルデマリン)らフランス軍の兵たちは砦の中で次第に疑念をふくらませていく。

ラストはすべてが明らかになったため、精神に変調を来したレノックス司令官が、自ら馬を暴走させ落馬して死ぬというあっけない結末。しかし、初期の作品ながら家族を皆殺しにされたことを知った南軍兵士たちが、インディアン娘をなぶり殺す場面など、アメリカ製の西部劇にはそれまでなかった凄惨なシーンも多く描かれている点がマカロニらしいところだろう。