「テキサス群盗団(66)」

RINGO IL TEXANO(伊)「テキサス野郎リンゴ」、TEXCAN(英)「テキシカン」劇場未公開、TV/DVD公開題名「テキサス群盗団」

カテゴリー(Hollywood actor)

監督ホセ・L・エスピノザ、レスリー・セレンダー、脚本ジョー・C・チャンピオン、ホセ・アントニオ・デ・ラ・ローマ、撮影フランシスコ・マリン、音楽ニコ・フィデンコ、出演オーディ・マーフィー、ブロデリック・クロフォード、ダイアナ・ロリス、アントニオ・モリノ・ロホ、アルド・サムブレル、アントニオ・カサス

本作品はスペイン資本が中心かつ、監督、主演もハリウッド俳優で占められているため、厳密にはマカロニウエスタンの範疇には入らない。しかし、米国B西部劇のスター、オーディ・マーフィーがヨーロッパ製の西部劇に出演していたという珍しい作品だけに、あえて掲載しておく。

拳銃の名手ジェス・カーリン(オーディ・マーフィー)は、お尋ね者となりメキシコでの逃亡生活を余儀なくされていた。そんなときにジェスは、ジャーナリストの兄、ロイ・カーリン(ビクター・ビラノバ)の死を知らされる。町のボス、ルーク(ブロデリック・クロフォード)の悪事を暴こうとしていたロイは、そのことに気づいたルークに殺されたのだ。復讐のためにテキサスに舞い戻ったジェスは、兄の友人であったフランク・ブラディ(アントニオ・カサス)の手を借り、憎き仇であるルークを倒す。

オーディ・マーフィーは童顔で清潔感があり、どこから見てもアメリカ的な明るさと勧善懲悪が似合う俳優。本作でも、鞍を調達するとき、持ち主が見当たらないため、金をその場において行ったり(当たり前ではあるが・・)、襲って来た賞金稼ぎが旧友で、妻の病気のため金が必要なことを知って殺さずに足を撃つに留めたりと、マカロニ世界では稀有な善人ぶりを発揮している。そんな米国西部劇と全く変わらないいで立ちと雰囲気の彼が、ニコ・フィデンコ作曲の典型的マカロニ節のって登場し、マカロニウエスタンの常連俳優たち、アントニオ・モリノ・ロホ、アルド・サムブレル、フランク・ブラーニャたちと同じ画面で活躍するのだから、そこには大きな違和感を感じる。

復讐に燃える男でありながら、酒場の歌姫や、女牧場主といちゃつくのも米西部劇的。やはり同じ西部劇でありながら、ハリウッド製の西部劇とマカロニウエスタンは根本的に異なった映画ジャンルであることを実感させてくれる一編だ。