「デザーター・特攻騎兵隊(71)」

LA SPINA DORSALE DEL DIAVOLO(伊)「悪魔の精神」、THE DESERTER(英)「脱走兵」劇場公開作品

カテゴリー(Hollywood actor)

監督バート・ケネディ、脚本クレア・ハフェカー、撮影アルド・トンティ、音楽ピエロ・ピッチォーニ、出演ベキム・フェーミュ、リチャード・クレンナ、チャック・コナーズ、ウッディ・ストロード、リカルド・モンタルバン、ジョン・ヒューストン、ブランドン・デ・ウイルド

スタッフやキャストからみても純粋なマカロニウエスタンとは趣きが異なる。大物プロデューサー、ディーノ・デ・ラウレンティスがプロデュースし、イギリスのバート・ケネディが監督、ユーゴスラビアの俳優ベキム・フェーミュが主演して、脇は米国の俳優達が固めるという多国籍マカロニウエスタン。

70年代になりマカロニウエスタンが一つのジャンルとして市民権を得るようになってから、このように様々な国のスタッフやキャストが関わる作品が生まれてきた。そして純粋にマカロニウエスタンと分かる作品よりもこのようにどの国の作品とも断定できないような作品が日本でも多く公開されるようになってきた。

アパッチ族に妻を殺された騎兵隊のカーター大尉(ベキム・フェーミュ)が、流浪の身となって単独でアパッチ狩りを開始する。しかし、アパッチの襲撃に手を焼くミルズ将軍(ジョン・ヒューストン)は彼のゲリラ戦の技能を評価し再び彼をアパッチ掃滅部隊のリーダーとして任命する。依頼を受けた彼はえり抜きの隊員たちをアパッチ以上の闘士に育て上げ、アパッチ族との死闘を展開するという物語。

アパッチ掃滅のために編成されたメンバーは、インディアンの斥候ナタチャイ(リカルド・モンタルバン)、今は牧師の身でありながら爆破はお手のものというレイノルズ(チャック・コナーズ)、怪力の黒人ジャクソン(ウッディ・ストロード)、ガトリングガン等銃器の専門家ロビンソン(パット・ウエイン)、英国から派遣された将校クロフォード(イアン・バネン)、若きファーガソン中尉(ブランドン・デ・ウイルデ)ら、様々。

それぞれの特技をもった連中がチームを組んで活躍する集団活劇は、マンネリを打破するために後期マカロニでよく見られるようになった。ラストの銃撃戦や途中の訓練シーンはなかなか迫力があり、主演のベキム・フェーミュもワイルドな個性を十分に発揮している。また当時はタブーとなりつつあったインディアンをどこまでも悪役として描くという展開や、最初は対立していたブラウン少佐(リチャード・クレンナ)が、主人公に共感して、彼が戦死したことにするラストの処理の仕方などは全盛期のハリウッド製の作品を見ているかの印象を与える作品だ。