「プロフェッショナルガン(67)」

MINUTO PER PREGARE,UN ISTANTE PER MORIRE(伊)「祈りの1分、死の1秒)」、MINUTE TO PRAY,A SECOND TO DIE(英)「祈りの1分、死の1秒」劇場未公開、TV公開題名「プロフェッショナルガン」

カテゴリー( Hollywood actor)

監督フランコ・ジラルディ、脚本ウーゴ・リベラトーレ、アルバート・バンド、撮影アイアーセ・パロリーニ、音楽カルロ・リスティケリ、出演アレックス・コード、ロバート・ライアン、アーサー・ケネディ、ニコレッタ・マキアベリ、マリオ・ブレガ、ダン・マーティン、レナート・ロマーノ

何とハリウッド映画の重鎮ロバート・ライアンもマカロニに出演していた。彼が出演しているだけで、画面の重みがぐんと増したように感じるのは、さすがだ。主演もやはりハリウッドのアレックス・コード、さらにはアーサー・ケネディも重要な役割で登場しており、キャストだけみるとハリウッド製の西部劇と勘違いしそうだ。しかし、作品全体のつくりは紛れもないマカロニウエスタン。次々に披露される迫力あるガンプレイや凝ったストーリーなどを備えた1級の作品だ。

幼い日に目前で家族を殺された暗い過去をもつお尋ね者のクレイ・マッコード(アレックス・コード)は、心ならずも、襲い掛かる賞金稼ぎを次々に血祭りに挙げていく。ポンチョの下に隠した2丁拳銃を連射したり、振り向き様ライフルの流し撃ちをみせたりというこのあたりのガンプレイが一つの見せ場。しかし、彼は突然両手が震え出して止まらなくなる発作を抱えていた。執念深い保安官コルビー(アーサー・ケネディ)が、そんな彼をどこまでも執拗に追跡する。

この基本的なプロットは、「レ・ミゼラブル」を下敷きにしているといえる。その一方で、新しく任命された州のカーター長官(ロバート・ライアン)は彼を特赦にして救ってやろうと尽力していた。主人公は抜群の早撃ちながら、発作をかかえているという不安材料が緊迫感を高める。この発作は、かつてマッコードが負った脊髄の損傷が原因だった。彼のことを慕う恋人のロリンダ(ニコレッタ・マキアベリ)の献身的な助けを受けながら、手術にも成功し、カーター長官の力で、マッコードは晴れて自由の身になる。

しかし、そこに至るまでに恋人ロリンダや親切な旅の商人などが次々にと残忍な悪党クラント(マリオ・ブレガ)一味の犠牲となっていた。執拗なコルビー保安官も死に、憎きクラントも倒してロリンダの仇討ちを果たしたマッコードであったが自由の身になってもその表情に笑顔が戻ることはなかった。このように、主人公だけが助かるバージョンも存在するが、実際のラストは、もっと悲惨、恩赦直後に彼が恩赦になったことを知らない賞金稼ぎから狙撃されて命を落とすというバージョンが、本当の結末。この結末は「殺しが静かにやって来る(68)」に匹敵する後味の悪さだ。カルロ・リスティケリも、カッコよさや躍動感ではなく、暗く思いイメージを残す音楽を全編に流している。