「ガラガラ蛇の夜(69)」

NOTTE DEL SERPENTE(伊)「ガラガラ蛇の夜」、NIGHT OF THE SERPENT(英)「ガラガラ蛇の夜」劇場未公開、DVD公開題名「ガラガラ蛇の夜」

カテゴリー(Hollywood actor)

監督ジュリオ・ペトローニ、脚本ジュリオ・ペトローニ、フルビオ・ギカ、エンツィオ・ギカ、撮影マリオ・バルピアニ、シルビオ・フラスチェッティ、音楽リズ・オルトラーニ、出演ルーク・アスキュー、マグダ・コノプカ、ルイジ・ピスティーリ、ウイリアム・ボガート、チェロ・アロンゾ、ルチアーノ・カーサモニカ

「イージーライダー」のヒッピー役者として注目されていた俳優ルーク・アスキューが唯一主演したマカロニ。名手ジュリオ・ペトローニ監督の作品であり、オルトラーニの音楽もドラマチックに盛り上げる傑作で、画面の雰囲気を大いに高めている。

メキシコの小さな町で電信士が殺される事件が起きる。電信士の死には市長のベスチィアーノ(フランコ・バルドッティ)が関わっていた。事件の解決に取り組んでいた軍のエルナンデス中尉(ルイジ・ピスティーリ)は、捜査の過程で電信士が資産家レオンの死と彼の遺産相続に関する通知書を運んでいたことを知る。レオンの遺産は彼の息子マヌエル(ルチアーノ・カーサモニカ)が相続することになっていたのだ。マヌエルの親戚筋にあたるベスチィアーノ市長は、他の親戚たちと共謀して、この通知をもみ消そうと画策していたのだった。

真相を知ったエルナンデスは、逆にベスチィアーノ達を脅迫し、マヌエルを亡き者にして、悪党たちの罪をなかったものにする代わりに遺産相続の分け前を強要する。村はずれに義母マリア(マグダ・コノプカ)と慎ましく暮らしている幼いマヌエル暗殺の仕事は後腐れのないように、メキシコ革命軍のボス、バンカルド(ウイリアム・ポガート)の世話になりながら、一味から蔑まれている飲んだくれのルーク(ルーク・アスキュー)に依頼された。彼は過去に馬鹿げたゲームに挑戦し、自分の息子を死なせた苦い過去をもっており、それがきっかけで酒びたりになっていたのだった。

しかし、自分の仕事が少年を殺すことであることを知ったとき、ルークは逆に少年を守る側に回り、ガンマンとしての本来の姿を取り戻していく。アルコール漬けの主人公が酒を断って立ち直る過程が丁寧に描かれており、拳銃を手に取った主人公がガンの感触を確かめるように、酒の瓶を拳銃で吹き飛ばすシーンが痛快。ルークはついに黒幕のエルナンデスを追い詰めるが、マヌエルを人実に取られて絶体絶命、しかし、ここで凶暴な山賊にすぎなかったバンカルドが思いがけない男気を発揮してルークを助けるという意外な結末を迎える。

ブーツではなく、いつもサンダル履きというヒッピースタイルで、のらりくらりとつかみどころがないが、子供を守るために奮闘する金髪の主人公の個性が強く印象に残る好作品だ。題名にある「ガラガラヘビ」とは、悪党の黒幕エルナンデスの仇名で、彼が暗躍する夜、という意味合いになる。