「スターブラック神出鬼没(66)」

STARBLACK(伊)「黒い星」、JOHNNY COLT(英) 「ジョニー・コルト」劇場未公開、TV公開題名「スターブラック神出鬼没」

カテゴリー( Robert Woods)

監督ジャンニ・グリマルディ、脚本ジャンニ・グリマルディ、撮影グリエルモ・マンコーリ、音楽ベネデット・ギリア、出演ロバート・ウッズ、エルガ・アンドレセン、ハワード・ロス、フランコ・ランティエリ、エウジェニオ・ガルディーニ、アンドレア・スコッティ

劇場未公開ながら、テレビ放映作品の中では大変面白く鑑賞できたもののひとつ。ひとことで言えば剣ではなく全編拳銃で戦うマカロニ版快傑ゾロというところ。ロバート・ウッズはこれまでとはまた違ったイメージで、頼りにならないお調子物の若旦那を演じている。

地元の金持ちの若旦那ジョニー・ブレイス(ロバート・ウッズ)が長い旅から故郷の町へ帰ってきてみると町は悪徳ボス、カーレイ(フランコ・ランティエリ)に乗っ取られていた。町民たちは若旦那ジョニーがカーレイを追い払ってくれることを期待しているのだが、ジョニーは、全く頼りにならない臆病者。カーレイに懐柔され、悪党がやってきてもさっさと逃げ出してしまう有様。結局、町の娘キャロライン(エルガ・アンドレセン)からも愛想を尽かされてしまう。

ところが、ジョニーが帰ってきたころから町に黒い保安官バッジをつけたスターブラックと名乗る覆面の義賊が出没するようになり、カーレイ一味の悪行を阻みはじめる。当然、ロバート・ウッズ演じるジョニーが、義賊スターブラックの正体であることは予想できるのだが。ここでちょっと面白いトリックが用意されている。スターブラックが活躍をしているときにも家族が部屋の外から呼びかけると中からちゃんと返事が返って来る。このため、人々はスターブラックの正体はジョニーではないと思い込んでしまうのだが、実は、ジョニーが連れている口のきけない従者ジョプ(ハワード・ロス)の存在がポイントになっている。聾唖であると思われていたジョプの声はジョニーとそっくりで、ジョプがジョニーの影武者としての役割を果たしていたというトリックが後半明らかにされる。

ラストは、正体を明らかにしたジョニーの独壇場。ジョプと協力しながら、カーレイ一味との大銃撃戦が展開される。本作の魅力はこのラストの対決シーンに集約されており、屋根の上から二挺拳銃を連射したり、倒れ込みながら背後の敵を倒したりする等、工夫をこらしたスピード感あふれるガンプレイが連続する。カーレイの手下を次々に倒して行くジョニーとジョプ。ラストはキャロラインを人質をとられてピンチに陥るが、必殺の投げナイフでカーレイにとどめを刺す。マカロニ初期の作品であるため、若々しいロバート・ウッズのアクションに満ちた快作である。また、主題歌を歌っているのもロバート・ウッズ本人というのも面白い。