「虐殺砦の群盗(67)」

PECOS E QUI PREGA A MUORI(伊)「ペコスは、祈りと死と共にあり」、PECOS CLENS UP(英)「ペコスが、かたをつける」劇場公開作品

カテゴリー( Robert Woods)

監督モーリス・A・ブライト(マウリツィオ・ルチディ)脚本アドリアーノ・ボルゾーニ、アウグスト・カミニート、フェルナンド・ディ・レオ、撮影フランコ・ビラ、音楽ラロ・ゴーリ、出演ロバート・ウッズ、エルノ・クリサ、ルチアーノ・ジリ、ペドロ・サンチェス、ブリキッテ・ウインター、カルロ・ガッディ

実際には「復讐の用心棒(67)」の続編にあたるが、日本での公開は本作品が先になり、個性的なガンマンペコスが初めて日本に紹介された。「復讐の用心棒(67)」の復讐を軸にしたマカロニそのものという凄惨な展開よりも、宝物を探す冒険物語になっている本作の方がマカロニの可能性が広がると日本の関係者が考えたことが理由らしい。

革命軍を名乗る山賊エル・スプレモ(エルノ・クリサ)の一味は、アステカの神殿を根城として近隣の村を襲っていたが、その真の狙いは、モンテズマの秘宝の在処を示した地図を探し出すことだった。たまたまスプレモ一味の襲撃現場に出くわした人の良いマリアッチ3人組(ピエロ・ビダら)が、宝の地図を手に入れるものの、自分たちの力ではどうにもならないと考え、酒場で早撃ちを披露した凄腕メキシコ人ガンマンのペコス(ロバート・ウッズ)に助力を依頼する(ここでペコスに撃ち倒される悪党の一人に日本未公開の異色作「JOHNNY TEXAS(71)」で主役のジョニー・テキサスを演じたジェームス・ニューマンの顔が見える)。

ペコスは、スプレモに囚われていた知事の令嬢ラモーナ(ルチアーナ・ギリ)の身代金を餌にスプレモ一味の潜り込み、偽の地図を使って一味を分断させて凄腕の手下たちを一人ずつ片付けていく。本物の宝は、なんとスプレモの根城である神殿の中に隠されていたのだった。最後は、やけになって自爆を図るスプレモの鞭攻撃にいささか手こずるものの、スプレモ自らが操る鞭で絞殺した後に、間一髪でダイナマイトの導火線を断ち切り、宝を手に入れるだけでなく、ラモーナの救出にも成功する。

ロバート・ウッズのペコスは「復讐の用心棒」に比べて余裕たっぷりの戦いぶりで、スプレモの腹心をつとめる凄腕ガンマンたち、ダーコ(ペドロ・サンチェス)、フレンチ(カルロ・ガッディ)、ライオ(ジーノ・バルバカーナ)も計略を用いてあっさりと倒してしまう。こうした宝の争奪戦では、最後には宝はなかったり、第3者の手に渡ったりして宝がふいになってしまうパターンが多いのだが、この作品では主人公がこれといったピンチに陥ることもなく仲間たちとがっちりと宝を手に入れる。

はっきり言ってここに登場するペコスは「復讐の用心棒」とスタイルこそ同じだがその個性は全く別のキャラクターといえる。むしろウエスタンとは異なる石づくりの城塞内での死闘など、オリエンタルな雰囲気がマカロニの中でも異色の魅力をはなっている作品だ。