「復讐の用心棒(67)」
IL MIO NOME E PECOS(伊)「俺の名はペコス」、MY NAME IS PECOS(英)「俺の名はペコス」劇場公開作品
カテゴリー(Robert Woods)
監督マウ リツィオ・ルチディ、脚本アドリアーノ・ボルゾーニ、撮影フランコ・ビラ、音楽ラロ・ゴーリ、出演ロバート・ウッズ、ノーマン・クラーク、ペーター・カルステン、ルイス・カッセル、クリスティーネ・ジョサニ、ジュリアン・ラファーティ
ジュリアーノ・ジェンマの作品「カリフォルニア(76)」が「ジェンマの復讐の用心棒」、「シルバーサドル(78)」が「新・復讐の用心棒」などという邦題でテレビ放映されたため混乱してしまうが、このロバート・ウッズ主演の劇場公開作が「復讐の用心棒」の元祖である。また、本作品の続編である「虐殺砦の群盗(67)」が日本では先に公開されたが、それは、配給会社の違いと、本作品がしばらくお蔵入りしていたためで、ペコスシリーズとして見ても本作品が元祖にあたる。
ロバート・ウッズは数多くの未公開マカロニに主演しているものの、日本劇場公開作品はペコスシリーズと「禿鷹のえさ(66)」のみであるため、ロバート・ウッズ=ペコスというイメージであるが、まさにこのペコスこそロバート・ウッズの魅力を最大限に発揮させるキャラクターであろう。
ストーリーはいたって単純明快。皆殺しにされた家族の復讐を果たすために故郷の町にメキシコ人ガンマン、ペコス・マルチネス(ロバート・ウッズ)が、帰って来る。そこでは、仇のクライン(ノーマン・クラーク)の一味が、裏切った手下の一人が隠した8万ドルを血眼になって探している最中であった。8万ドル強奪は単独での仕業ではないとにらんだペコスは、強欲な酒場の主人テダー(ルイス・カッセル)が8万ドルを酒樽の中に隠していることをつきとめる。幼なじみの娘エスター(クリスティーネ・ジョサニ)の手助けで金の入った酒樽を持ち出したペコスにクラインは、医者の娘メリー(ルチア・モド-ニョ)を人質に取り、酒樽を引き渡すよう迫る。しかし、ペコスは奇策を用い、一味をダイナマイトで吹き飛ばすと仇のクラインを絞め殺す。
物語にこれといった特徴はないし、ラストは意外にあっけなく片が付き、もう少し派手な撃ち合いを観たかったところだ。しかし、これでもマカロニウエスタンの楽しさが十分味わえるのは、ひたすらペコスというキャラクターのもつ格好良さ故だ。開幕から、砂漠でペコスは追いはぎの男を撃ち殺す。名前を尋ねる男を無視するペコスに対して、男が拳銃を抜こうとする瞬間ペコスが振り向きざまに目にも止まらぬ抜き撃ちを見せる。「俺か?俺の名はペコスだ」と死体に答える心憎さ。そこにギターの音が高らかに鳴り響きラロ・ゴーリ作曲「ペコスのバラード」が、ボブ・スマートによって朗々と歌われるタイトルへとつながる。まさしくこれぞマカロニウエスタン。
ここからは、町へ入って来るペコスと葬儀屋がすれ違うシーン、レモンをかじり、塩をなめながらテキーラを飲み干すシーン、母の墓標の前にたたずむシーンなど、ひとつひとつの場面がマカロニウエスタンそのものを表すような絵になる構図の画面が続く。ストーリーよりも、ひょっとするとガンプレイよりも主人公の格好良い個性こそがマカロニウエスタンには、大切であることを教えてくれる作品だ。
ちなみに、クレイン(ノーマン・クラーク)の手下に長身で目立っている子分がいた、ラストはあっけなく爆死してしまうが、これはジョージ・イーストマンだ。その他にも、ピーター・マーテルやマックス・ディーンなど、マカロニの常連の顔がほとんど台詞もない子分の中にちらりと見えるのが面白い。
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